湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで | 恐竜化石に関するコラム【三葉虫,アンモナイト,サメの歯】

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はじめに

手に取ると、墨絵のように黒く浮かび上がる木の葉の化石。一見すると焼け焦げたようにも見えますが、実はこれは「炭質化(たんしつか)」という自然の化学変化によって生まれたものです。

この現象は、日本だけでなく、世界各地の湖や沼、静かな水域で共通して見られます。ここでは、木の葉がどのようにして数百万年の時を越え、岩石の中に姿を残すのか……その過程を追ってみましょう。

葉っぱが化石になる、メカニズム

葉っぱが化石になる、メカニズム

1. 森の葉が水面へ落ちる

森林で枯れ落ちた葉は、風に乗って川や湖に落ちます。通常であれば、微生物の働きで分解され、跡形もなく消えてしまいます。しかし、水の動きが少ない静かな湖や沼では状況が異なります。葉はそのまま沈み、泥や細粒の堆積物の上に静かに積もっていきます。

2. 酸素のない湖底で守られる

湖底の泥の中は、酸素がほとんど存在しない嫌気的環境(けんきてきかんきょう)です。このため、葉を分解するバクテリアの活動が弱まり、腐敗が進みにくくなります。また、近くで火山活動がある地域では、火山灰(凝灰質粒子)が降り積もることで、葉をさらに外界から隔離します。こうして、葉は酸素を遮断された天然のカプセルに閉じ込められるのです。

3. ゆっくりと進む「炭質化」のプロセス

数千年、数百万年と時が経つうちに、上から堆積する泥の重みで葉は押しつぶされ、内部の水分・酸素・水素がゆっくりと抜けていきます。残ったのは主に炭素(C)。これが濃縮していく過程が「炭質化」です。

これは「焼けた」わけではなく、低温・無酸素の状態で進行する自然の“炭焼き”といえます。やがて、葉の表面に黒い炭素膜(炭質膜)が形成され、泥とともに薄く圧縮されていきます。

4. 岩石の中に刻まれた葉の記憶

葉の形が保たれたまま泥に転写されることで、葉脈や輪郭までが細密に写し取られます。その後、堆積物全体が固まり、泥岩(でいがん)や頁岩(けつがん)となると、葉は印象化石(いんしょうかせき)として岩石の中に閉じ込められます。

これが、私たちが目にする黒い葉の化石の正体です。炭素の薄膜は、かつての植物が光合成を行っていた証でもあります。まさに、太古の森の「息づかい」が岩の中に封じられているのです。

おわりに

木の葉が完全な形で化石として残るのは、極めて限られた条件が偶然重なったときだけです。酸素の少ない静かな水底、細粒の堆積物、穏やかな環境、

そして長い年月。黒く輝く葉の化石は、そんな稀有な条件が生み出した「時間の標本」。それは、かつて地球上に広がっていた森の記憶を、今に伝える自然からの贈りものなのです。

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