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アンモナイトやオウムガイの内部はどうなっていたか?
アンモナイトの殻の内部はどのような構造になっていたのでしょうか。
アンモナイトの化石は殻の部分で、内部の軟体部は化石としては残りません。したがいまして、アンモナイトの殻の内部を考えるには、現世に棲息している、アンモナイトと同じ仲間である頭足類(オウムガイ、イカ、タコなど)から想像するしかありません。
想像図をご覧いただきましょう。
触手
アンモナイトの触手は殻内部から伸びていました。アンモナイトは肉食生物です。時に獲物を捕食し、時に大型爬虫類によって補食されました。一部のアンモナイトの殻には、モササウルスの仲間などから噛まれたとみられる歯痕が確認されています。
触手を動かす筋肉
触手は筋肉の塊です。殻内部にある触手全体を束ねる筋肉によってコントロールされていました。
カラストンビ
アンモナイトの殻の奥には、口があり、その口には、カラストンビと呼ばれるくちばし状の構造があったと考えられています。カラストンビの形状は、アンモナイトによっていくつか種類がありました。カラストンビの奥には、舌歯とよばれる無数の歯があり、獲物を飲み込むために使われたと考えられています。
消化管と肛門
飲み込まれた獲物を消化するための長い管です。最終的に、殻の下部にある肛門から糞を排出します。
漏斗(ろうと)
複数の触手の下には漏斗がありました。殻内部から勢いよく水分を排出することで、高速で移動することができたと考えられています。
外套膜(がいとうまく)
アンモナイトは初期室と呼ばれる非常に小さな部屋を持って誕生し、徐々に殻を成長・拡大させていきます。この成長・拡大のための成分を分泌していたのが、この外套膜です。また、殻の一部が傷ついたときに、修復をするときにも、この外套膜がその役目を担いました。
鰓(えら)と鰓心臓
アンモナイトは魚と同じく鰓呼吸をしていました。殻内部へと取り込んだ新鮮な海水から酸素を抽出し、奥の鰓心臓へと送ります。鰓心臓は全身へ酸素を供給し、アンモナイトの活動を根本から支えました。
帽子
上部にある触手の基部、殻の開口部をふさぐように発達した構造。殻の内部への敵の侵入を防ぐほか、眼を守る機能もあったと考えられます。