徳島県化石研究会会長の鎌田誠一氏のコラム。第9回。化石とともに歩んだ半生、そしてその集大成。

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第9回 化石とともに歩んだ半生、そしてその集大成

化石と出会い、そしてその魅力にとりつかれた中学生時代から現在まで46年、他の趣味には目もくれずただひたすら、過去に命があり今は石と化した化石との出会いと、ロマンを求めて歩いてきました。夢とロマンを求めた結果、生活は金銭的に余裕がなくその日暮らしで贅沢はできず、質素倹約の毎日でした。そんな中で長年の夢でもあった自費出版本を出すことが出来ました。

そこで今回は本発刊までにいたることを話したく思います。そして次回最終回は自費出版本の内容紹介や発刊祝賀会、出版後の心境などお話をして締めくくりたいと思います。

そもそも長年化石とともに歩いてきて、私は私なりに何かできることはないか、ただ化石との出会いを求め、そして採集し自己満足し、ロマン、ロマンだとうたっているだけでは進歩も大いなる夢も、よりよい楽しみもないと常々考えていました。古生物学や地質学の専門の学者さんなら研究した成果など論文として発表し、世の中に貢献し業績を残します。私はとてもそんなまねは出来ず能力もありません。しかし私にも化石をよりよく生かし、死蔵という日陰に追い込まない為にできることはあるはずです。それが化石展であり、子供たちを案内しての採集会であり、そして自分が歩いた道の記録と想いを残し、後に続く誰かの為に心をつなぐ架け橋としての自費出版本だったのです。

化石を求めて歩いた日々、常々から本を出したいと夢をもっていた私が本腰をいれるきっかけを授けてくれたのは、先に旅立った内縁の愛妻ヒサエさんでした。

中学、高校と化石に思いを馳せ、大学はまったく眼中になく早く社会人となり収入を得て思い切り化石採集にのめりこみたいと考えていた私、そんな私が社会人となり会社勤めを4年した後に独立、商売を始めましたが好景気の波に乗り面白いほど収入を得ました。そうなると私は欲の虜となり化石のことを忘れ、三欲にとりこまれ有頂天となり自暴自棄、そして道をはずれ失敗し落後、社会から取り残されました。そこでふっと目が覚め己のおろかさに気がつきました。

そこでそれまで築き上げた全てのものを処分、心機一転しゼロからの出発を誓いました。そんな時に、互いに苦労のどん底だった6歳年上の彼女と出会ったのでした。

知り合った頃の若かりし彼女

知り合った頃の若かりし彼女

そして共に歩んだ22年間、彼女は私に全力で尽くし、私に悟りを開かせてくれ、そして純粋な心と思考力を取り戻してくれ、再び生活の基盤を築く力にもなってくれました。

愛犬のポメラニアンのチビちゃんをわが子のようにかわいがり、純粋で温厚、世話好きな姉さん女房でした。カラオケでは三船和子さんの歌「だんな様」をよく歌っていました。

私とのデュエットでは三浦弘とハニー・シックスの「女性(ひと)は愛に生きる」をよく歌いました。

私とのデュエットでは三浦弘とハニー・シックスの「女性(ひと)は愛に生きる」をよく歌いました。

「つらい時ほど心のなかで苦労見せずにかくしていたい 私の大事なだんな様 あなたはいつでも陽の当たるおもて通りを歩いて欲しい がまんしている背中を見れば男らしさに涙がでます 私の大事なだんな様 あなたの心が痛むとき同じ痛みが私も欲しい明日を信じて お前とふたりお酒のもうと 差し出すグラス 私の大事なだんな様 あなたに寄り添いいつまでも心やさしい女房でいたい」まさしくこの歌詞どおりの彼女でした。苦労ばかりかけ、そして苦労がたたり、7年前の2003年1月22日、彼女は旅立ちました。

彼女とは最後となった県外化石採集で(2001年10月・島根の化石産地)

彼女とは最後となった県外化石採集で(2001年10月・島根の化石産地)

彼女が旅立ち、遺品の整理中私が知らない預金通帳が出てきました、彼女が私の自費出版の夢をかなえる為にたくわえをしていてくれたのです。苦しい生活の中良くぞここまでと、通帳を握り締めて涙が頬を伝わりました。そんな彼女の遺志に光をあてるべく、また彼女が旅立った悲しさを打ち消すように、日々仕事が終了後、深夜まで出版にむかって取り組んだのです。

原稿執筆には私の几帳面な性格が幸いし、それまでの記録はフィルドノ―トに残してあり、また写真はとりためたものなどがあり整理、そして本に登場する方々の氏名や写真の掲載許可願い、必要な資料収集、追加写真撮影、本の推薦状のお願い、コメント掲載のお願い、印刷屋さんとの相談などはじめとして、原稿から表紙のデザインまで2年かけて全てこなしました。そして2005年7月22日出版の運びとなりました。

そして早6年の月日が流れました。一つの夢、目標をやり遂げふっと安堵感がおとずれ、そして後ろをふりかえると一番喜んでくれるはずの彼女の姿はありませんでした。しかし彼女の面影と想いは私の心の中に・・・。私の命が尽きるまで彼女の面影と想い、そして思い出は消え去ることはないでしょう。

いま私はゆっくりと、後ろではなく横に肩を並べる彼女とともに、更なる夢とロマンを追って歩いています。

現在はどこに行っても、助手席には彼女の写真と思い出の品が同行

現在はどこに行っても、助手席には彼女の写真と思い出の品が同行

鎌田誠一氏、「私流、化石の楽しみ方」

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