- 化石セブン【HOME】
- その他
- 読み物
- 徳島県化石研究会会長の鎌田誠一氏「私流、化石の楽しみ方」
- 第6回 徳島化石研究会会員と少年少女地学班、そして化石仲間
第6回 徳島化石研究会会員と少年少女地学班、そして化石仲間
前回お知らせをしました化石展、5年ぶりの展示会でしたが、以前と変わらないほどの盛況のうちに、無事終わりました。
そこで今回は化石展を主催した当研究会の会員と会友、子供会員、そして懇意にしている化石仲間のことを紹介します。
現在の当研究会会員は私以外に8名(県内4名・香川県・愛媛県・島根県・福岡県に各1名)で、会員はもちろん化石大好きです。職業は寺社専門の銅版の飾り職人、海上保安庁勤務、神社の神主さん、塾の先生と色々、そして各自心にロマンを秘め、やる気と個性があり義理人情に厚く、ことあるごとにいかに遠路であっても顔を見せてくれる頼もしい人たちです。
会友は県内に8名とワンちゃん一匹、香川県2名・島根県1名の11名+1匹で、化石採集には時間が合えば参加はしますが、それ以外はまぼろしのツチノコを探したり、山や海で自然の食材を探索したり、お茶をたてたり、古い着物を現代風にアレンジしたりと自分の趣味を確立しています。しかしロマンを追う心は私達会員となんら違いはなく、話題性が大いにあり、積極的にボランティアでお手伝いや協力をいつもいただいています。
化石仲間は多数いますが、もっとも懇意にしている仲間は滋賀と神戸に3名で、各所の産地情報をいつもいただき、県外の化石採集の折などに案内などのお世話をいただいています。
少年少女地学班の子供会員たちは、下は年長組から上は高校生までの県内のみの30名で、すべて含めた人数は50名となります。
とにかく徳島化石研究会は我侭で身勝手な私が会長をつとめていますが、とくに会費を徴収するでもなく会報を定期的に発行するでもなく、私の気が向いたときに集合をかけ、参加できるものだけが行動する自由でわがままいっぱいの会ですが、なぜか当研究会の人員の出入りは大幅には無く、変動が少ないのです。それは私の化石や人生に関する考えや姿勢に同調し、理解を示していてくれるからなのかもしれません。理解力、想像力に富み、相性が合い、気心がわかり、尚且つ義理人情恩義などもちあわせている人々の同類の会と言っても過言ではなく、それだから長持ちしているのだと思います。
しかしいくら私が我侭だといっても子供たちの話となるとまた別で、少年少女地学班は今後の子供たちの成長や人格形成の上で必要性を感じ、先輩後輩間のけじめや礼儀、助け合い、そして野外活動においてはそこに暮らす人々とのふれあいや気配り、礼儀、自然の中に生息する動植物などへの配慮などのことを、7つの約束として箇条書きにし、ある程度の規律と形をつけています。
そして保護者の方からは通信費として年会費1000円を頂き、案内状を送付し、年3回の採集会を行っています。
2005年10月16日、徳島県立博物館に化石好き子供たち(保護者も含め総勢約30名)を集め、徳島化石研究会少年少女地学班を発足して以来、同年11月20日に第1回採集会をはじめとして、3月下旬から4月上旬の春休み、7月下旬から8月末までの夏休み、11月上旬頃に県内では上勝町、勝浦町、那賀町、脇町、鳴門市、県外では兵庫県や石川県で今までに計14回の採集会を行いました。
特に思いで深いのは第10回採集会で、2008年11月1日~2日に1泊2日で石川県金沢市大桑町犀川の河床で新生代更新世前期大桑層の化石採集でした。
県外の化石採集希望の地学班会員と保護者の計23名が参加し、バス一台をチャーターして徳島県立博物館駐車場を午前5時出発、明石大橋、名神、北陸道で正午に福井県立恐竜博物館に到着し、昼食をとり館内を見学しました。
名神から北陸道で正午に福井県立恐竜博物館着、見学
その後石川へと向かいましたが、北陸道徳光PAでは砂浜に降りて日本海の風を満喫し、打ち寄せる波を見てしばし休憩し、午後5時に宿近くの夕日寺健民自然園ふれあいセンターに着きました。ここでは予定の犀川採集地での採集本番に向けて予行演習で化石採集に一時間ほど取り組みました。
夕方、夕日寺健民自然園ふれあいセンターの採集地で採集
その後午後6時30分、宿の金沢ユースホステルに着き全員で夕食のひと時をすごし1泊となりました。
宿の金沢ユースホステル着、全員で楽しい夕食のひと時
そしていよいよ犀川での採集本番、当日は好天に恵まれ参加者全員闘志満々、子供たちの目はキラキラ輝き採集に取り組み、各自成果を挙げ子供も大人も思いで深い楽しい県外化石採集となったのでした。
犀川での採集本番当日、好天に恵まれ闘志満々の参加者
とにかく私達のグループはそれぞれのお付き合いが長く、少年少女地学班を卒業後でも会員として残る人もあり、誇れる会だと自負しています。
それでは次回は、私が参加している、毎年一回、1泊2日で行われる地学サミット(?)の研修旅行のことを紹介いたします。お楽しみ下さい。