ロシア産三葉虫「ホプロリカス」とホプロリコイデスの違いについて | 恐竜化石に関するコラム【三葉虫,アンモナイト,サメの歯】

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ロシア産三葉虫「ホプロリカス」とホプロリコイデスの違いについて

執筆・監修
藤田 大 ジュラ株式会社 代表取締役 / 理学修士(広島大学大学院修了)
創業18年(2008年設立) 累計取扱1万超 3200件超の購入者評価 メディア実績・書籍監修多数

広島大学大学院理学研究科 修士課程修了(地球惑星システム学専攻)。専門は地学・鉱物学。累計1万点を超える化石・隕石の鑑定・販売に携わり、NHK BSプレミアム「南極の秘密」CG制作や、書籍『みんなが知りたい!化石のすべて』の監修、成城学園博物館のパネルデザイン等を担当。実物標本の知見に基づき、科学的根拠のある情報発信を行っています。

かつて「ホプロリカス」として知られた三葉虫には、現在では異なる属として分類されるものがあります。

ロシア産三葉虫の中でも、ひときわ複雑で装飾的な姿を持つことで知られるホプロリカス(Hoplolichas)の仲間について、少々。

古い標本ラベルや図鑑、化石市場では「ホプロリカス」として紹介されてきた種類の中に、現在では別属のホプロリコイデス(Hoplolichoides)として分類されているものがあります。

写真で、その違いを見てみましょう。

Hoplolichoides conicotuberculatusとHoplolichas plautiniの比較

左がホプロリコイデス・コニコツベルクラトゥス(Hoplolichoides conicotuberculatus)、右がホプロリカス・プラウティニ(Hoplolichas plautini)です。

Hoplolichoides conicotuberculatusは、かつてHoplolichas conicotuberculatusとして扱われたことがあり、そのため現在でも「ホプロリカス」の名前で記憶されていることがあります。しかし現在は、Hoplolichoidesという独立した属に分類されています。

両者を比べると、まず頭部の形態に大きな違いがあります。plautiniは細長い印象の頭鞍を持ち、頭部には長く発達した棘が見られます。一方、conicotuberculatusは、種小名が示すように頭部に円錐状のコブ状突起が発達し、独特の重厚な姿をしています。

体部について見ると、plautiniは幅広く、細かな棘が多数発達した非常にトゲトゲしい姿をしています。まさにリカス類らしい、グロテスクとも言えるほど強烈な造形です。

尾部にも違いがあり、plautiniはより細長くシャープな印象を受けます。

こうして並べてみると、かつて同じ「ホプロリカス」の名で紹介されることのあった三葉虫でも、その形態にはかなり大きな違いがあることが分かります。

なお、Hoplolichoides conicotuberculatusとHoplolichoides furciferは同じ種の新旧名称ではなく、別の種です。過去には分類や名称の扱いに変遷があったため、古い資料や標本ラベルを見る際には注意が必要です。

下記の標本はHoplolichoides conicotuberculatusです。旧来の「ホプロリカス・コニコツベルクラトゥス」という名称に馴染みのある三葉虫コレクターの方も多いかもしれません。

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