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売却済みのエリオプス(化石)の一覧(抜粋)
エリオプスとは
エリオプスってどんな生き物?

知れば知るほど面白い、ペルム紀の水辺ハンター
今から約2億9,500万年前のペルム紀。まだ恐竜が誕生するよりずっと前、地球の大地をのしのし歩いていたのが、この「エリオプス」という巨大な両生類です。
両生類と聞くとカエルやイモリを想像しますが、エリオプスはスケールが違います。体長は1.5〜2メートル、最大で3メートル級。当時の陸上においては“ほぼ頂点に近い”ビッグサイズで、イメージとしては「のんびり歩くワニ」と言われることもあります。
彼らの顔つきは、名前の由来にもなっている重要ポイント。“Eryops(エリオプス)”はギリシャ語で「前に突き出た顔」という意味で、眼より前にドーンと大きな頭が伸びています。頭骨自体も40センチ近くもあり、その中には円錐形の鋭い歯が並んでいました。この歯は迷路のような構造を持つ「ラビリントドント歯」と呼ばれ、獲物をがっちりつかむのにぴったりの造り。当時の水辺で泳ぐ大型の魚や、小さな四肢動物たちは良い餌だったはずです。
意外かもしれませんが、エリオプスは“水の中はそれほど得意ではなかった”と考えられています。尾は太くて短く、魚のようにしなやかには動けません。胴体は骨がぎっしり詰まったような頑丈なつくりで、どちらかというと静かに水辺で待ち伏せし、のそのそと陸に上がって生活するスタイルだったようです。まさに「半水生」の原始的なハンター。
そして特筆すべきは、皮膚の質感が化石として残っている点。なんとエリオプスの皮膚化石が“ミイラのように”保存された例があり、体表には楕円形の細かな突起がびっしり並んでいたことがわかっています。つまり、ヌルヌルの両生類というより、ちょっとゴツゴツした“古代生物らしい質感”の皮膚だったわけです。
また、エリオプスは成長してもカエルのような大変身(変態)はしなかったと考えられています。幼体は水辺で育ち、ゆっくりと時間をかけて陸で暮らせる体へと変わっていく。現生のイモリに近い、穏やかなライフサイクルだったようです。
恐竜より古く、哺乳類より古く、しかし確かにその後の陸上動物の歴史につながる“はざまの存在”として、エリオプスは古生物学でもとても重要。巨大な頭、分厚い胴体、そして水辺でのんびり過ごす姿。エリオプスを知ることは、「恐竜前夜の地球」をのぞき込むような面白さがあります。






























