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複数の虫を確認! 約1億年前に形成されたとされる、極めて古い琥珀「バーマイト(Burmite)」/【ot4192】
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こちらは、ミャンマー北部・フカワン渓谷で採集された、約1億年前の琥珀、バーマイトです。
突然ですが、みなさんは琥珀の原料をご存知でしょうか。そうです、樹木の「樹液」です。樹液が、長い時間をかけて少しずつ硬い樹脂へと変化したものが琥珀です。かつて生物の一部だったという点で、琥珀は立派な「化石」の一つとされています。
しかし、こうした知見がまだなかった時代、人々は琥珀のあまりの美しさから、これを「太陽の化身」と考えていたそうです。光にかざすと、まるで小さな太陽のように煌々と輝くその姿に、神秘性を感じたのでしょう。
こちらのバーマイトには、写真のような虫が内包されています。高倍率のルーペを通して撮影しました。

実は、内包されているのは一匹だけではありません。ご覧のとおり、さまざまな虫たちが、極めて良好な状態で保存されています。
樹液に群がった虫がそのまま取り込まれたり、上から落ちてきた樹液に閉じ込められたりしながら、まるで生きていた当時とほとんど変わらない姿で残されています。
フカワン渓谷産の琥珀が形成されたのは、今から約1億年前といわれています。世界各地で産出される琥珀の中でも、きわめて古い部類に入ります。そして、こうして内包されている虫たちも、当時そこに生きていた生物である可能性が高いのです。
古代の生物を、ここまで精緻に、立体的に保存できるのは、おそらく琥珀をおいて他にないでしょう。

こちらの虫に至っては、非常に長い脚と、翅脈(しみゃく)まで確認できる羽が内包されています。
琥珀はもともと樹液が起源であるため、サイズは一般に1〜2センチ程度と小さく、その中に閉じ込められる虫も、非常に小さなものが大半です。
たとえばカブトムシのような大きな虫は、体も力も大きいため、樹液に捕らわれても自力で脱出してしまいます。そのため、一定以上の大きさの昆虫や生物が、琥珀の中に保存されている例はほとんど見られないのです。

こうしたミャンマー産の琥珀には、「バーマイト」という愛称があります。これは、旧国名「ビルマ」に由来し、「ビルマ産琥珀」を意味する呼び名です。
このバーマイトが採取される地層からは、約9,800万年前のジルコンという鉱物が見つかっており、また、ロンドン自然史博物館が所蔵するバーマイトの分析からも、内部に白亜紀の生物由来の内包物が確認されています。これらの証拠から、この琥珀が白亜紀に形成されたことは、もはや疑いようがありません。
白亜紀といえば、まさに恐竜たちが地上を闊歩していた時代。その地表に滴った樹液が、今もなお虫たちを閉じ込めたまま存在している…そう考えると、バーマイトはまさに“ロマンの塊”ではないでしょうか。

バーマイトの内包物の研究により、さまざまなことが明らかになってきました。
どうやら、かつてこの地域には熱帯雨林が広がり、河川や湖、ラグーン、湾などの水辺環境に囲まれていたようです。また、たびたび森林火災が発生し、その傷を修復するために樹木が樹液を分泌していた可能性も指摘されています。
樹木にとって樹液とは、傷を塞ぎ、雑菌の侵入を防ぐ“消毒液”のようなものです。ダメージを受けた際には、通常よりも多く分泌されます。
さらに、海洋生物の内包物が見つかっていることから、樹液は水辺に達するまで比較的柔らかい状態を保っていたとも考えられます。
内包物の種類や状態を調べることで、当時の生態系や環境に関する貴重な手がかりが得られるのです。

左右約12ミリほどのサイズです。肉眼でも虫の姿を確認することはできますが、ぜひ高倍率(30倍以上をおすすめ)のルーペをお使いください。そこには、肉眼では見えなかった、まったく別の世界が広がっていることでしょう。
詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

こちらは、約1億年前に形成されたとされる、非常に古い琥珀「バーマイト」です。しかも複数の虫が見られます!
商品スペック
商品ID | ot4192 |
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年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 複数の虫を確認! 約1億年前に形成されたとされる、極めて古い琥珀「バーマイト(Burmite)」 |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.2cm×0.9cm×厚0.8cm |
商品解説 | 複数の虫を確認! 約1億年前に形成されたとされる、極めて古い琥珀「バーマイト(Burmite)」 |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が内包されており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。