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特徴的な櫛状の葉がよく保存!オーストリアの石炭紀の地層から発見された、古代のシダ種子植物、ペコプリテス・ポリモフルファ(Pecopteris polymorpha)の群集化石/【ot4118】
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こちらは欧州、オーストリア産のシダの化石、ペコプリテス・ポリモルファの化石です。ペコプリテスは主に石炭紀(約2億8000万年前)の極めて古い時期に生息していたシダの仲間で、ご覧のように葉が櫛(くし)のように分かれているのが特徴です。主にオーストリアとブラジルで採集されますが、一般に流通しているのはオーストリア産です。

こちらの標本は、交互に葉が伸び、櫛のような形状の輪郭がよく保存されています。

ペコプリテスは、他の多くのシダとは異なり、胞子ではなく種子で繁殖したと考えられています。そのため、分類上はシダに似た種子植物に近い存在です。ちなみに、現生のシダ植物は胞子で繁殖します。

胞子植物と種子植物の違いを簡単に説明します。胞子植物は、文字通り胞子によって繁殖します。胞子は基本的に1つの細胞からできており、保護構造も栄養の蓄えもほとんどありません。そのかわり、湿度や温度の変化に柔軟に対応でき、大量にばらまかれることで、その一部が生き残ることを狙う「量で勝負する」分布戦略をとっています。現生の植物では、シダ、コケ、菌類などがこれに該当します。一方、種子植物は雄性と雌性の受精によって種子をつくります。種子は厚い種皮で保護されており、内部には胚の成長に必要な栄養が蓄えられています。そのため、より広い環境条件で発芽が可能で、生存率も高く、いわば「質で勝負する」分布戦略です。例としては、マツなどの裸子植物や、花を咲かせる被子植物があります。ペコプリテスはシダ植物でありながら、種子で繁殖する、といういわば進化の中途にあった少し変わった植物なのです。

表面は立体的で、葉の一つ一つに凹凸があります。

こちらには、おそらく何らかの樹皮の一部が化石として残っています。

裏面にも、さまざまな植物の部分化石が見られます。

なんと側面にも植物化石が折り重なるように保存されています。

左右16センチもあります。

100円玉との比較。オーストリアの石炭紀の地層から発見された、古代のシダ種子植物、ペコプリテス・ポリモフルファの群集化石です。特徴的な櫛状の葉がよく保存されています。
商品スペック
商品ID | ot4118 |
---|---|
年代 | 古生代石炭紀(3億6700万 -- 2億8900万年前) |
学名 | 特徴的な櫛状の葉がよく保存!オーストリアの石炭紀の地層から発見された、古代のシダ種子植物、ペコプリテス・ポリモフルファ(Pecopteris polymorpha)の群集化石 |
産地 | Nassfeld Pass, Austria |
サイズ | 母岩含め全体16cm×13.1cm×2.5cm |
商品解説 | 特徴的な櫛状の葉がよく保存!オーストリアの石炭紀の地層から発見された、古代のシダ種子植物、ペコプリテス・ポリモフルファ(Pecopteris polymorpha)の群集化石 |
10分で分かる植物の進化とは?
植物とは、光合成を行い、成長し、維持する栄養を生成する生物のことです。
現在もっとも進化しているとされる植物は被子植物(日本人が大好きな桜など)ですが、もとは、先カンブリア時代に誕生した藻類(そうるい)に遡ります。
その歴史を簡単に振り返ってみましょう。
植物の歴史は動物の歴史よりもはるかに長くさらに遡ります。
先カンブリア時代(約20億年前)には、すでに水中に藻類(そうるい)が出現していました。
古代より絶えることなく生きている生物種のことを、「生きた化石」などといいます(シーラカンス、ウミユリなど)が、植物は生きた化石の宝庫といえます。恐竜が地球に誕生するはるか前から、絶えることなく、地球上に生息し続けています。
最初の植物、藻類。(先カンブリア時代)
藻類は、水中で生活します。茎、根、葉っぱの区別はありません。体全体で栄養素を吸収して生息しています。先カンブリア時代から出現し、現世まで絶えることなく、生息しています。
地上で生活を始めたコケ類。(古生代オルドビス紀)
古生代オルドビス紀に入ると、コケ類が出現します。コケ類は、これまでの水中生活(藻類)から、陸上へと生活の場を広げました。とはいっても、湿った場所にしか生息できません。
大繁栄を遂げたシダ類。石炭の原料となった。(古生代石炭紀)
古生代石炭紀に入ると、シダ類が大繁栄します。はじめて、根、茎、葉っぱに分化した組織を持ち、栄養分を根から効率的に取り込むために、維管束(いかんそく)を持っていました。効率的に栄養素を取り込めるようになり、水の近くからやや離れても生息できるようになり、大繁栄を遂げました。大量に生息したシダ類は、石炭となり、人類の産業革命のきっかけとなったことは周知の事実です。コラム:シダ類と産業革命も合わせてお読みください。
種を持った初めての植物、裸子植物が誕生。(古生代ペルム紀)
恐竜の時代、古生代ペルム紀に入ると、種(たね)をもった植物が誕生します。裸子植物です(藻類、コケ類、シダ類は、胞子によって繁殖します)。硬い表皮で覆われた種が動物や自然環境によって遠方に運搬され、容易に勢力範囲を伸ばすことができるようになりました。
現在最も進化した植物、被子植物が誕生。(中生代ジュラ紀)
恐竜の時代、中生代ジュラ紀に入ると被子植物が誕生します。被子植物とは、胚珠(はいしゅ)が子房で覆われている植物のことです。子房は最終的に果実へと成長するため、容易に動物等に捕食され、その結果、種子を効率的に遠方に運搬できるようになりました。