フランス産の古生代ペルム紀の両生類、マイクロサウリアンの足跡化石。なんとネガポジ揃っています。 化石 販売

この泥岩にはっきりと浮かび上がった足跡、いったい何の足跡だか、お分かりでしょうか。

ネガポジ揃っています。ネガポジとは、浮かび上がっている側と凹んでいる側の両方が揃った化石のこと。ネガ＝凹み、ポジ＝膨らみ、です。

この泥岩に刻まれた足跡はなんとペルム紀の両生類のものです。ペルム紀の両生類の足跡がここまで明瞭に保存されているのは驚きではないでしょうか。この泥岩の木目細かさにご注目ください。酸化反応を抑えるのに十分な密閉状態を作り出したと推察されます。

この足跡化石にはサリクニウム（Salichnium）という名前がつけられています。特定地域から採集される小型の獣脚類と思しき恐竜の足跡にグラレーターという命名がなされているのと同様です。ちなみに、この足跡を作った主（あるじ）は両生類のマイクロサウリアン（Microsaurian）と考えられています。小さな爬虫類（あるいは恐竜）という名が付けられたこの生物は古生代石炭紀からペルム紀にかけて棲息しており、小さな尾と小さな足を持っていました。一見爬虫類のようでありながら、正確には両生類に分類されます。

マイクロサウリアンはこの標本の採集地であるフランスのほか、ヨーロッパ各地、北米からも発見されています。どううやらペルム紀に北半球に部分的に棲息していた両生類のようです。

こちらは裏面です。

それにしても見事なフットプリントではありませんか。泥岩とは文字通り、泥が堆積して岩石になったものです。水分を含んだ泥のなかを両生類が歩いた様子が手に取るように分かる、見事な逸品です。

こちらはネガティブサイド。ネガポジ、両方揃っている点も素晴らしい。

１００円玉との比較。こちらはノジュールを閉じた状態です。マイクロサウリアンの足跡化石、サリクニウムの超の付く上質の化石です。