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- 博物館級ザラファサウラ頭部標本(di1681)に石化剤を塗布
更新日:2025/05/31
博物館級コレクション「ザラファサウラ頭部標本(識別番号:di1681)」に、石化剤を用いた強化処理を施しました。
本標本は、骨格構造が極めて繊細であるため、長期保存と強度向上を目的として、石化剤を浸透させる処理を行いました。
一般的に、強度を高める手法としてアクリル樹脂の塗布がありますが、弊社では標本本来の自然な質感を損なわぬよう、数十種におよぶ塗布剤を比較検討した結果、主に建築材などに用いられる高級な石化剤を選定し、使用しております。
化石は、一般的な河原石などと比べて内部に微細な空隙を多く含み、風化や酸化の影響を受けやすく、非常に脆弱です。そこで、こうした空隙に石化剤を丁寧に浸透させることで、内部から強度を高めることが可能となります。
di1681に関しましては、塗布と乾燥の工程を数回にわたって繰り返し、約1か月をかけて処理を完了いたしました。下記の写真からもおわかりいただけるように、自然な風合いを一切損なうことなく、美しく仕上がっております。
弊社では特に、大型化石においては保存性を最重視し、石化剤による強化処理を含む独自のメンテナンスを実施しております。
オーナーとなられる方には、この貴重な標本を「一生の宝物」として末永くご愛蔵いただければ幸いです。