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岩手県雫石町・用ノ沢産……炭素化した黒褐色の葉色が美しい、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石/【ot4351】
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こちらは岩手県雫石町・用の沢の中新世の地層から発見された、炭素化した木の葉の化石です。通常、葉の化石は葉の輪郭のみが残る、いわゆる「印象化石」がほとんどですが、本標本のように葉の本体そのものが炭素化して残存する例は稀です。この地域は、こうした保存状態の良い植物化石が産出することで知られています。ブナやニレなど比較的多産する葉とは異なり、クスノキ科に類似したシンプルで整った葉形を示しています。
葉は楕円形で鋸歯を持たず、中央には明瞭な主脈が確認できます。形態的特徴からクスノキ科の可能性が考えられますが、厳密な同定には至っていません。
炭素化した黒褐色の葉色は、母岩とのコントラストが明瞭で、非常に映えます。保存プロセスについてはコラム「湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで」をご覧ください。
中新世の東北日本は、現在よりも温暖な気候だった時期が知られています。クスノキ科植物は主に温暖な地域に分布するため、本標本の産出環境ともよく調和します。
裏面です。非常にきめ細かい岩質です。
側面からみると、幾層にも堆積していることが分かります。
葉の本体サイズは、長さ約36ミリです。
100円硬貨との比較です。炭素化による黒褐色の葉色が際立つ、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石です。
商品スペック
| 商品ID | ot4351 |
|---|---|
| 年代 | 新生代第三紀(6600万--260万年前) |
| 学名 | 岩手県雫石町・用ノ沢産……炭素化した黒褐色の葉色が美しい、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石 |
| 産地 | 岩手県 日本 |
| サイズ | 本体幅3.6cm 母岩含め全体10cm×7.7cm×厚3cm |
| 商品解説 | 岩手県雫石町・用ノ沢産……炭素化した黒褐色の葉色が美しい、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石 |

10分で分かる植物の進化とは?
植物とは、光合成を行い、成長し、維持する栄養を生成する生物のことです。
現在もっとも進化しているとされる植物は被子植物(日本人が大好きな桜など)ですが、もとは、先カンブリア時代に誕生した藻類(そうるい)に遡ります。
その歴史を簡単に振り返ってみましょう。

植物の歴史は動物の歴史よりもはるかに長くさらに遡ります。
先カンブリア時代(約20億年前)には、すでに水中に藻類(そうるい)が出現していました。
古代より絶えることなく生きている生物種のことを、「生きた化石」などといいます(シーラカンス、ウミユリなど)が、植物は生きた化石の宝庫といえます。恐竜が地球に誕生するはるか前から、絶えることなく、地球上に生息し続けています。
最初の植物、藻類。(先カンブリア時代)
藻類は、水中で生活します。茎、根、葉っぱの区別はありません。体全体で栄養素を吸収して生息しています。先カンブリア時代から出現し、現世まで絶えることなく、生息しています。

地上で生活を始めたコケ類。(古生代オルドビス紀)
古生代オルドビス紀に入ると、コケ類が出現します。コケ類は、これまでの水中生活(藻類)から、陸上へと生活の場を広げました。とはいっても、湿った場所にしか生息できません。

大繁栄を遂げたシダ類。石炭の原料となった。(古生代石炭紀)
古生代石炭紀に入ると、シダ類が大繁栄します。はじめて、根、茎、葉っぱに分化した組織を持ち、栄養分を根から効率的に取り込むために、維管束(いかんそく)を持っていました。効率的に栄養素を取り込めるようになり、水の近くからやや離れても生息できるようになり、大繁栄を遂げました。大量に生息したシダ類は、石炭となり、人類の産業革命のきっかけとなったことは周知の事実です。コラム:シダ類と産業革命も合わせてお読みください。

種を持った初めての植物、裸子植物が誕生。(古生代ペルム紀)
恐竜の時代、古生代ペルム紀に入ると、種(たね)をもった植物が誕生します。裸子植物です(藻類、コケ類、シダ類は、胞子によって繁殖します)。硬い表皮で覆われた種が動物や自然環境によって遠方に運搬され、容易に勢力範囲を伸ばすことができるようになりました。

現在最も進化した植物、被子植物が誕生。(中生代ジュラ紀)
恐竜の時代、中生代ジュラ紀に入ると被子植物が誕生します。被子植物とは、胚珠(はいしゅ)が子房で覆われている植物のことです。子房は最終的に果実へと成長するため、容易に動物等に捕食され、その結果、種子を効率的に遠方に運搬できるようになりました。































