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国内マニアック化石シリーズ ― 美麗&ビッグ! 採集年月が明確に記録された、上質な一品。岩手県岩手郡雫石町・用ノ沢産/【ot4295】
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こちらは、岩手県岩手郡雫石町・用ノ沢産(舛沢層)で採集された、新生代中新世の地層から出土した木の葉の印象化石です。
印象化石(impression fossil)とは、生物の形が地層に押しつけられて残った“型”のような化石を指します。実際の有機物はすでに分解されて失われていますが、その外形や葉脈の模様が細部まで岩石表面に転写されているのが特徴です。

この地域からは様々な広葉樹の葉っぱの化石が採集されますが、こちらはブナ属もしくはケヤキ属の可能性があります。輪郭が楕円形で、卵型に近く、先端が尖っています。ブナとケヤキの明確な違いは鋸歯の出方で、ケヤキのほうがより鋸歯が明瞭です。この標本では、鋸歯がややおとなしいため、ブナ属に近いのかな、と思われます。
また、主脈が直線的な明瞭、かつ側脈が鋭角で葉縁に向かって直線的に伸びている点も、特徴的です。

クローズアップすると、その保存状態が際立ちます。主脈、側脈に沿って、炭素化した黒いラインが走っています。

この地域は中新世当時、日本海の拡大によって形成された内陸の盆地で、そこには湖や湿地が発達していました。湖底には、近くの火山から飛んできた火山灰を含む細かい泥が、ゆっくりと堆積していったと考えられます。
落ちた葉が水底に沈むと、湖底は酸素が少ない静かな環境であったため、葉は分解されず、そのまま泥に覆われて黒褐色の炭素膜となり、化石として残ったと考えられます。
このような葉化石の形成過程については、コラム「湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで」で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

葉の輪郭が明瞭に残った、美しい標本です。これまで取り扱ってきた木の葉の化石の中でも、サイズ・保存状態ともにトップクラスの上質な一品です。

裏面には、採集年月が明確に記録されています。

側面から見ると、堆積物が少しずつ降り積もってできたことがよく分かります。

葉の本体部分は、約7センチ強あります。

100円硬貨との比較です。付属のスタンドを使って立てて飾ることもできます。
商品スペック
商品ID | ot4295 |
---|---|
年代 | 新生代第三紀(6600万--260万年前) |
学名 | 国内マニアック化石シリーズ ― 美麗&ビッグ! 採集年月が明確に記録された、上質な一品。岩手県岩手郡雫石町・用ノ沢産 |
産地 | 岩手県 日本 |
サイズ | 本体幅7.6cm 母岩含め全体8.9cm×6.7cm×厚1.7cm |
商品解説 | 国内マニアック化石シリーズ ― 美麗&ビッグ! 採集年月が明確に記録された、上質な一品。岩手県岩手郡雫石町・用ノ沢産(舛沢層)。採集年月:2005年8月 |
10分で分かる植物の進化とは?
植物とは、光合成を行い、成長し、維持する栄養を生成する生物のことです。
現在もっとも進化しているとされる植物は被子植物(日本人が大好きな桜など)ですが、もとは、先カンブリア時代に誕生した藻類(そうるい)に遡ります。
その歴史を簡単に振り返ってみましょう。
植物の歴史は動物の歴史よりもはるかに長くさらに遡ります。
先カンブリア時代(約20億年前)には、すでに水中に藻類(そうるい)が出現していました。
古代より絶えることなく生きている生物種のことを、「生きた化石」などといいます(シーラカンス、ウミユリなど)が、植物は生きた化石の宝庫といえます。恐竜が地球に誕生するはるか前から、絶えることなく、地球上に生息し続けています。
最初の植物、藻類。(先カンブリア時代)
藻類は、水中で生活します。茎、根、葉っぱの区別はありません。体全体で栄養素を吸収して生息しています。先カンブリア時代から出現し、現世まで絶えることなく、生息しています。
地上で生活を始めたコケ類。(古生代オルドビス紀)
古生代オルドビス紀に入ると、コケ類が出現します。コケ類は、これまでの水中生活(藻類)から、陸上へと生活の場を広げました。とはいっても、湿った場所にしか生息できません。
大繁栄を遂げたシダ類。石炭の原料となった。(古生代石炭紀)
古生代石炭紀に入ると、シダ類が大繁栄します。はじめて、根、茎、葉っぱに分化した組織を持ち、栄養分を根から効率的に取り込むために、維管束(いかんそく)を持っていました。効率的に栄養素を取り込めるようになり、水の近くからやや離れても生息できるようになり、大繁栄を遂げました。大量に生息したシダ類は、石炭となり、人類の産業革命のきっかけとなったことは周知の事実です。コラム:シダ類と産業革命も合わせてお読みください。
種を持った初めての植物、裸子植物が誕生。(古生代ペルム紀)
恐竜の時代、古生代ペルム紀に入ると、種(たね)をもった植物が誕生します。裸子植物です(藻類、コケ類、シダ類は、胞子によって繁殖します)。硬い表皮で覆われた種が動物や自然環境によって遠方に運搬され、容易に勢力範囲を伸ばすことができるようになりました。
現在最も進化した植物、被子植物が誕生。(中生代ジュラ紀)
恐竜の時代、中生代ジュラ紀に入ると被子植物が誕生します。被子植物とは、胚珠(はいしゅ)が子房で覆われている植物のことです。子房は最終的に果実へと成長するため、容易に動物等に捕食され、その結果、種子を効率的に遠方に運搬できるようになりました。