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10センチ級の迫力!黒褐色の炭素質部分が残った希少標本|岩手県雫石町・用ノ沢(舛沢層)産 ケヤキ類の木の葉の化石/【ot4294】
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こちらは、岩手県岩手郡雫石町・用ノ沢産(舛沢層)で採集された、新生代中新世の地層から産出した木の葉の化石です。この地域からは様々な広葉樹の化石が見つかりますが、本標本は外縁に刻まれたギザギザの鋸歯などから、ケヤキ類の可能性があります。 そして本標本は、この産地の木の葉化石としては非常に大ぶりなサイズで、存在感があります。
色が濃い部分と薄い部分がありますが、濃い部分は、葉が炭素化したものと思われます。まれに見る好条件で保存された場合は、葉の組織の一部が炭素化し、そのまま保存されるケースがあります。植物化石といえば、その型が残った印象化石が大半ですが、こうして、炭素質が保存される場合もあります。 詳しくはコラム「湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで」をご覧ください。
葉の縁部をご覧ください。ギザギザのラインが見えます。これを鋸歯(きょし)といいます。葉の種類を見分ける時の重要なサインの一つで、ケヤキ類によく見られます。全体に卵型で、先端が尖った葉としては、ブナ類なども候補に挙がりますが、ブナ類は鋸歯があまり発達していません。
秋田県田沢湖周辺から岩手県阿仁地区にかけて、新生代・中新世(約1,700万〜800万年前)の地層が広がっています。この地域は当時、内陸の盆地で、湖や湿地といった穏やかな淡水環境が発達していたと考えられています。湖底には、近くの火山から飛来した火山灰を含む細かな泥が静かに降り積もり、葉もその中に埋もれました。細粒の堆積物は化石保存に理想的で、この標本のように輪郭のシャープさと炭素質の残存が両立した見事な化石が産出します。
中央に一枚、その上にも部分的に木の葉の化石が見られます。
裏面です。フラットにカットされていますので、そのまま平置きできます。
側面から撮影しました。悠久の時の記録が、層となって刻まれています。内部にはまた別の葉が眠っているかもしれませんね。
左右約18センチの母岩に10センチ以上のケヤキ類と思しき木の葉が鎮座しています。
100円硬貨との比較です。岩手県岩手郡雫石町用ノ沢(舛沢層)で採集されたケヤキ類の木の葉の化石です。
商品スペック
| 商品ID | ot4294 |
|---|---|
| 年代 | 新生代第三紀(6600万--260万年前) |
| 学名 | 10センチ級の迫力!黒褐色の炭素質部分が残った希少標本|岩手県雫石町・用ノ沢(舛沢層)産 ケヤキ類の木の葉の化石 |
| 産地 | 岩手県 日本 |
| サイズ | 本体幅10.8cm 母岩含め全体18.5cm×18.3cm×厚2.4cm |
| 商品解説 | 10センチ級の迫力!黒褐色の炭素質部分が残った希少標本|岩手県雫石町・用ノ沢(舛沢層)産 ケヤキ類の木の葉の化石。岩手県岩手郡雫石町用ノ沢(舛沢層) |

10分で分かる植物の進化とは?
植物とは、光合成を行い、成長し、維持する栄養を生成する生物のことです。
現在もっとも進化しているとされる植物は被子植物(日本人が大好きな桜など)ですが、もとは、先カンブリア時代に誕生した藻類(そうるい)に遡ります。
その歴史を簡単に振り返ってみましょう。

植物の歴史は動物の歴史よりもはるかに長くさらに遡ります。
先カンブリア時代(約20億年前)には、すでに水中に藻類(そうるい)が出現していました。
古代より絶えることなく生きている生物種のことを、「生きた化石」などといいます(シーラカンス、ウミユリなど)が、植物は生きた化石の宝庫といえます。恐竜が地球に誕生するはるか前から、絶えることなく、地球上に生息し続けています。
最初の植物、藻類。(先カンブリア時代)
藻類は、水中で生活します。茎、根、葉っぱの区別はありません。体全体で栄養素を吸収して生息しています。先カンブリア時代から出現し、現世まで絶えることなく、生息しています。

地上で生活を始めたコケ類。(古生代オルドビス紀)
古生代オルドビス紀に入ると、コケ類が出現します。コケ類は、これまでの水中生活(藻類)から、陸上へと生活の場を広げました。とはいっても、湿った場所にしか生息できません。

大繁栄を遂げたシダ類。石炭の原料となった。(古生代石炭紀)
古生代石炭紀に入ると、シダ類が大繁栄します。はじめて、根、茎、葉っぱに分化した組織を持ち、栄養分を根から効率的に取り込むために、維管束(いかんそく)を持っていました。効率的に栄養素を取り込めるようになり、水の近くからやや離れても生息できるようになり、大繁栄を遂げました。大量に生息したシダ類は、石炭となり、人類の産業革命のきっかけとなったことは周知の事実です。コラム:シダ類と産業革命も合わせてお読みください。

種を持った初めての植物、裸子植物が誕生。(古生代ペルム紀)
恐竜の時代、古生代ペルム紀に入ると、種(たね)をもった植物が誕生します。裸子植物です(藻類、コケ類、シダ類は、胞子によって繁殖します)。硬い表皮で覆われた種が動物や自然環境によって遠方に運搬され、容易に勢力範囲を伸ばすことができるようになりました。

現在最も進化した植物、被子植物が誕生。(中生代ジュラ紀)
恐竜の時代、中生代ジュラ紀に入ると被子植物が誕生します。被子植物とは、胚珠(はいしゅ)が子房で覆われている植物のことです。子房は最終的に果実へと成長するため、容易に動物等に捕食され、その結果、種子を効率的に遠方に運搬できるようになりました。































