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カンブリア紀初期に登場した、極めて初期の古口形動物、クリココスミア・インニンゲンシス(Cricocosmia jinningensis)のマルチプレート標本/【ot4172】
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この長く細いチューブ状の生物は、カンブリア紀前期の澄江動物群にしばしば見られる古口形動物の一種、クリココスミアです。現生のツリガネムシに似た姿をもち、古生代初期の脱皮動物の進化を理解するうえで重要な生物とされています。体には非常に小さな突起があり、これは初期の節足動物の脚の原型と考えられています。
水中の有機物を摂取しながら、巣穴の中で集団生活をしていた可能性が高いと考えられています。
ご覧のとおり、この母岩には複数のクリココスミアが含まれています。一見チューブ状に見えますが、実際にはいくつもの環節に分かれています。
体長とほぼ同じ大きさの小さな巣穴をつくり、その中で生活していたと考えられています。分泌物によって巣の壁を固めていた可能性もあります。まれに巣穴から出て海底を這うこともあり、状況に応じて巣を作り変えていたのかもしれません。
クリココスミアは比較的まとまって発見されることが多く、群れで生活していたとみられています。また、海底の腐敗した動物や藻類を、小さな歯で削り取るようにして摂取していたと考えられています。
冒頭で現生のツリガネムシに似ていると申し上げましたが、ツリガネムシの多くは小さな歯を有し。肉食性または腐食性で、浅海から深海まで幅広く生息しています。巣穴の中で生活する点もクリココスミアと共通しています。このように形態や生態は似ていますが、直接の祖先かどうかは未解明のままです。何しろ5億年以上も前の生物ですから、現生ツリガネムシの祖先であるとは考えにくく、むしろ似た環境や生活様式の中で、よく似た形態が独立に進化した収斂進化の結果とみるほうが妥当かもしれません。
クローズアップしてみると、クリココスミアの表面には小さな節が確認できます。この節は柔軟性をもち、体をある程度自由に動かすことができたと考えられます。化石からは移動痕も見つかっており、その跡は比較的直線的で、蛇行するタイプではなかったようです。
別の個体をアップで撮影しました。化石の中には、脱皮中の姿が保存されているものがあると報告されています。新しいクチクラは古い層の下で形成され、体をくねらせながら古い殻を前方から破って脱出していたようです。これは単なる成長のためだけでなく、寄生生物の除去にも役立っていた可能性があると考えられています。
裏面です。澄江動物群の化石を含む母岩は、このように非常に細粒で、きめ細かな石質をしています。おそらく、粘土鉱物を多く含む堆積物が固化したものと考えられます。
側面から撮影しました。母岩が何層にも積み重なっている様子がわかります。
母岩全体の幅は左右で約5センチほどあります。クリココスミアは、それぞれおよそ1センチ弱の大きさです。
100円硬貨との比較写真です。明瞭なチューブ状の構造が保存された、典型的なクリココスミアの化石です。少なくとも2個体が確認できる、マルチプレート標本でもあります。
こちらは、各部位を多少強調したクリココスミアの復元図です。今後、更新される可能性もあります。
商品スペック
| 商品ID | ot4172 |
|---|---|
| 年代 | 古生代カンブリア紀(5億4200万 -- 5億500万年前) |
| 学名 | カンブリア紀初期に登場した、極めて初期の古口形動物、クリココスミア・インニンゲンシス(Cricocosmia jinningensis)のマルチプレート標本 |
| 産地 | 中国雲南省 |
| サイズ | 本体直線距離0.9cm 0.6cm 母岩含め全体5cm×3.5cm×厚0.9cm |
| 商品解説 | カンブリア紀初期に登場した、極めて初期の古口形動物、クリココスミア・インニンゲンシス(Cricocosmia jinningensis)のマルチプレート標本 |

カンブリアモンスターとは?
カンブリアモンスターは、約5億4100万年前から4億8500万年前のカンブリア紀に生息していた動物群を指します。
この時期は、地球上の生命が急速に多様化した「カンブリア爆発」として知られ、現代の動物門の多くが初めて出現しました。
カンブリアモンスターと呼ばれる生物には、Anomalocaris(アノマロカリス)やOpabinia(オパビニア)などのユニークな形態を持つものが含まれます。これらの生物は、複雑な体構造や特殊な捕食器官を持ち、海洋の食物連鎖の頂点に立っていたと考えられています。
カンブリアモンスターは、化石記録に残る初期の複雑な動物群であり、現代の生物多様性の起源を探る上で重要な手がかりを提供しています。






























