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肋条の保存状態も良好。デボン紀中期の示準化石、腕足類マクロスピリファー・マクロナトゥス(Mucrospirifer mucronatus)の群集化石/【ot4115】
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こちらは、腕足類、マクロスピリファー・マクロナトゥスです。
「腕足類……見た目は貝に見えるけど、それとは違うの?」と思った方、鋭い!確かに貝のような殻を持つ海の動物ですが、まったく別のグループに分類されます。
二枚貝は体の左右に殻が付いていますが、腕足類は背と腹側に殻が付いています。また、殻の中には腕のような器官があり、水中のプランクトンを濾し取って食べています(これが「腕足類」という名前の由来です)。
その歴史は非常に古く、約5億年前のカンブリア紀から現代まで生き続けており、特に古生代には大繁栄しました。化石としてさまざまな地域・時代の地層から発見されるため、地層の年代を知る手がかり(=示準化石)としても重要です。

マクロスピリファー・マクロナトゥスは、約3億9,000万年前のデボン紀中期に生息していた腕足類です。
この種は1841年、ティモシー・アボット・コンラッドによって、デルスリス属(Delthyris)として初めて記載されました。その後、スピリファー属(Spirifer)に再分類され、最終的には1931年、新属「マクロスピリファー(Mucrospirifer)」が提案され、現在の分類に至っています。
マクロスピリファーは、両側の殻がともに膨らんだ「両凸型」の形状を持ち、殻の表面には放射状に広がる明瞭な肋条(ろくじょう/コスタ)が見られるのが特徴です。

肋条が明瞭に保存されている点にご注目ください。

本標本は、多数のマクロスピリファーが同時に観察できる「マルチプレート標本」です。マクロスピリファー・マクロナトゥスは、デボン紀中期に集中して出現することから「示準化石」として知られており、地層の年代を決定する手がかりとなります。

ご覧のように、保存状態は極めて良好です。マクロスピリファー・マクロナトゥスは、海底に足糸(そくし)を使って体を固定し、プランクトンを濾し取って食べる濾過摂食者でした。デボン紀中期のサンゴ礁が広がる浅海域に多く生息していたと考えられています。また、現生の腕足類と同様に、低酸素環境にも比較的よく適応していたと推測されています。

側面から撮影しました。比較的薄い標本ですが、丁寧に扱えば強度に問題はありません。

全体の幅は、左右で約10センチほどあります。

100円玉との比較写真です。デボン紀中期の示準化石、腕足類マクロスピリファー・マクロナトゥスの群集化石です。
商品スペック
商品ID | ot4115 |
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年代 | 古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前) |
学名 | 肋条の保存状態も良好。デボン紀中期の示準化石、腕足類マクロスピリファー・マクロナトゥス(Mucrospirifer mucronatus)の群集化石 |
産地 | Silica Shale Sylvania, Ohio, U.S.A |
サイズ | 本体最大幅3cm 母岩含め全体10.7cm×7.4cm×厚1.6cm |
商品解説 | 肋条の保存状態も良好。デボン紀中期の示準化石、腕足類マクロスピリファー・マクロナトゥス(Mucrospirifer mucronatus)の群集化石 |
腕足類とは?
腕足類(わんそくるい)とは?
腕足類は、古生代に最も繁栄した海の生物の一つで、今から約5億年前のデボン紀を中心に活躍していました。見た目は貝に似ていますが、貝類とは全く異なる系統の生物です。
■特徴は?
1.二枚貝のような殻
腕足類は、2枚の殻を持ち、その殻を上下に開閉することができました。この殻の形状が、貝類に似ているため、しばしば混同されがちです。
2.軟体の腕
殻の内部には、軟体の腕を持っており、これを使って岩などにしっかりと固定していました。流されないように固定し、安定した場所で過ごすことができました。
3.フィルターフィーディング
腕足類は動かず、プランクトンなどを濾過して摂取する「濾過摂食」を行っていました。水中を漂う小さな生物を体内に取り込み、栄養を得ていたと考えられています。
4.深海に生息
腕足類は海底深くに住んでおり、安定した水流がある場所で過ごしていました。これにより、安定した環境で生きることができました。
■絶滅した理由
現生ではあまり見かけませんが、古生代のデボン紀に大繁栄を遂げた腕足類は、ペルム紀の大絶滅などを乗り越えて長い間生き残りました。しかし、その後の大絶滅や環境変化によって、現代の海洋環境ではほとんど姿を消してしまいました。
■化石としての重要性
腕足類の化石は古生代の海洋環境や生物群の研究において非常に重要です。化石としてよく発見され、かつての地球の海の様子を知る手がかりを提供してくれます。