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非常に深みのあるオレンジとグリーンが織りなす、生物起源の宝石「アンモライト(Ammolite)」のピース/【al464】
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こちらは、北米ロッキー山脈東側の斜面で採取された、宝石「アンモライト」のピースです。ふわりと広がるオレンジ色が、とても美しい一品です。 「アンモライト」は、「アンモナイト」と名前がよく似ているため、しばしば混同されがちですが、まったく別のものです。アンモナイトは、約4億年前に出現し、白亜紀の終わりまで海に生息していた、イカやタコの仲間(頭足類)の化石全般を指す言葉です。 一方で、アンモライトは、その中でもプラセンチセラス属(Placenticeras)というアンモナイトの殻が、宝石化したものだけを指します。語尾の「ライト(-ite)」は、鉱物名に広く使われる接尾語であり、生物の化石というより「宝石」としての側面を強調した名称と言えるでしょう。 実際、1981年には世界宝石連盟(CIBJO)により、正式な宝石として認定されています。一般に「宝石」といえば、ダイヤモンドやアメシストのような鉱物起源のものが多い中で、アンモライトは生物起源という、きわめて珍しい宝石です。生物起源の宝石としては、ほかに琥珀や真珠などが知られています。
アンモライトの表面には、アラゴナイト(aragonite)でできた遊色層が存在します。遊色層を持つアンモナイトの化石は、世界各地で見つかっていますが、アンモライトはその中でも特に深く、鮮やかな輝きを放つことで知られています。まさに、「遊色アンモナイトの王」とも呼べる、特別な存在です。
アンモライトの遊色層は、わずか数ミリと非常に薄いため、表面には樹脂による保護コーティングが施されています。ただし、近年の日本の厳しい夏の暑さでは、強い日差しに注意が必要です。樹脂が傷まないよう、直射日光は避け、涼しい場所で保管してください。
こちらのピースの最大の特徴は、やはり鮮やかなオレンジ色が見られる点でしょう。単に濃い色というだけでなく、非常に深みのある色合いで、角度を変えるたびに、その表情が変化します。 ぜひ、実際に手に取って、光にかざしながら動かしてみてください。この色彩の移ろいや質感の変化は、写真や文章ではなかなか伝えきれません。動画でさえ、不思議なことに、実物ほどの美しさを捉えることは難しいのです。 まさに、実物を手にした人だけが味わえる特別な魅力と言えるでしょう。
オレンジ、レッド、イエロー、ライトグリーン、ディープグリーンなど、さまざまな色彩を楽しめます。
裏面には、褐色の頁岩からなる母岩がそのまま残っています。
この標本は、最も厚い部分でも4ミリ程度と、薄いため、丁寧にお取り扱いください。
左右の幅は約35ミリです。
こちらは100円硬貨との比較写真です。非常に深みのあるオレンジとグリーンの色合いが美しい、宝石「アンモライト」のピースです。
商品スペック
| 商品ID | al464 |
|---|---|
| 年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
| 学名 | 非常に深みのあるオレンジとグリーンが織りなす、生物起源の宝石「アンモライト(Ammolite)」のピース |
| 産地 | Alberta, Canada |
| サイズ | 3.5cm×1.8cm×最厚部0.4cm |
| 商品解説 | 非常に深みのあるオレンジとグリーンが織りなす、生物起源の宝石「アンモライト(Ammolite)」のピース |

アンモライトとは?
アンモナイトの中でも、ひときわ虹色に輝くものを「アンモライト」といいます。1981年、CIBJO(国際貴金属宝飾品連盟)によって正式に宝石として認定されました。
世界で唯一、産地はカナダだけ
アンモライトが産出するのは、カナダ・アルバータ州のみです。この地域だけが、圧力・温度・周囲の岩石成分といった条件のすべてが絶妙に揃い、アンモナイトを約1億年かけて虹色へと変化させました。
薄い・もろい・希少。そのすべてが価値になる
アンモライトの殻はわずか数mmと薄く、非常にもろい特徴があります。完全体で損傷のない標本は数十万~数百万円で取引されるほど希少。価値はサイズと遊色の美しさによって大きく左右されます。一般に市場へ出回るのは、原石の破片や、それらを加工したジュエリーが中心です。
地球が贈る、色彩の傑作
アンモライトは、角度を変えるたびに色が移ろう「遊色効果」を持ちます。1億年という気の遠くなる時間が生んだ光を眺めていると、つい時間を忘れてしまうほどです。

アンモライトを生んだ大自然。アルバータ州の国立公園。

アルバータ地方にあるアンモライトの採掘現場。
画像「ammolite」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』より。URL: http://ja.wikipedia.org
アンモライトとは何か ― さらに深く
アンモライトとは、白亜紀後期のカンパニアン紀に、北アメリカ大陸の「ベアパウ層」と呼ばれる地層で保存された光輝くアンモナイト化石のことを指します。
どこで採れるのか?
アンモライトは、世界中に存在したアンモナイトの中でも、北米のベアパウ(Beapaw)層からだけ見つかる特別な化石です。この地層はカナダ西部のアルバータ州からサスカチュワン州、さらに南のアメリカ・モンタナ州へと続く広大な範囲に分布しています。この一帯からのみ、宝石としての輝きをもつアンモライトが産出します。
なぜアンモライトが生まれたのか
ロッキー山脈のある北米内陸からアンモナイトが見つかるのは、白亜紀当時、この地域に「西部内陸海道(Western Interior Seaway)」という巨大な内海が広がっていたためです。内海は大陸を東西に隔て、東側をアパラチア大陸、西側をララミディア大陸と呼びました。その後、海が後退(海退)し、海底であった地面が陸化する過程で、アンモナイトは粘土質のベントナイトに埋もれ、保存されることになりました。
粘土に守られた奇跡 ― アンモライト形成の秘密
現在は化粧品や猫砂などにも利用されるベントナイト。この粘土質の層に覆われたことで、アンモライトの殻を構成するアラレ石(アラゴナイト)が変質せず、そのままの状態で保存されました。方解石に変わらず、鉄やマグネシウムなどの鉱物に置換されたことが、あの独特の輝きを生み出したと考えられています。






























