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特筆すべき翅脈の保存状態!水生昆虫を内包した、約1億年前(恐竜時代)の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot4181】
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この写真は、ミャンマー北部・フカワン渓谷で採取された、極めて古い琥珀「バーマイト」の内部を、高倍率のルーペ越しに撮影したものです。繊細な体をもつこの虫は、カゲロウの仲間でしょうか。ただ、翅脈に注目するとカゲロウのそれとは多少異なるようです。左側の羽が欠けていますが、このように一部が欠けたり曲がったりしているのは、琥珀に封じ込められた昆虫によく見られる特徴です。琥珀の内部では、樹脂のゆっくりとした変化や虫そのものの影響により、体が徐々に崩れることがあります。正常な姿勢で保存されているほうが、むしろ珍しいのです。

琥珀は、もともと樹液が悠久の時を経て樹脂化したもので、化石の一種です。バーマイトはその中でも、形成年代が極めて古く、約1億年前、白亜紀中期(アプチアン末からセノマニアン初期)に起源を持つとされています。内部には多様な動植物が含まれており、特に昆虫の豊富さにおいては、他産地の琥珀を圧倒しています。2023年時点で、1000属以上の動植物が確認されているとされ、当時の生態系を知る上で重要な資料と言えるでしょう。

大きな虫の左横(写真左下)には、別の小さな虫が見られます。尾が二つに分かれており、カゲロウの可能性があります。カゲロウは水辺に生息する生き物で、特に幼虫はそのほとんどを水中で過ごします。淡水の川や池など、きれいな水に棲んでいるのが特徴です。
バーマイトが形成された場所は、熱帯雨林に近い環境だったと考えられています。また、周辺には河川や海洋があり、それらが混じり合う汽水域も存在していたと推測されています。こうした水生生物と見られる昆虫が見つかるのも、決して不思議ではありません。

翅脈が明瞭に保存されています。これほど良好な状態で残された翅は、滅多に見られるものではありません。

こちらは、小さなカゲロウのような昆虫です。高倍率(30倍以上)のルーペで観察しなければ、見逃していたかもしれません。
琥珀の内部を観察するには、高倍率ルーペが欠かせません。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

後方から補助光をあてて撮影しました。大きな昆虫が、シルエットとなって浮かび上がってきます。

補助光なしでも、虫の姿を観察することができます。

幅は約17ミリあります。

100円玉との比較です。水生昆虫を内包した、約1億年前の極めて古い琥珀、バーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot4181 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 特筆すべき翅脈の保存状態!水生昆虫を内包した、約1億年前(恐竜時代)の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.7cm×1cm×厚0.3cm |
商品解説 | 特筆すべき翅脈の保存状態!水生昆虫を内包した、約1億年前(恐竜時代)の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が内包されており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。