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アンモナイトを知る
化石として人気の高いアンモナイト。巻貝のように見えますが、じつはイカやタコに近い頭足類の仲間です。ここでは、はじめて標本を手に取る方にもわかりやすいよう、名前の由来や時代、化石の見どころをまとめました。
アンモナイトとは?
平らに巻いた殻をもつ海の生き物で、現生のイカやタコと同じ頭足類に属します。世界中の海に広がり、恐竜が絶滅した白亜紀末まで生き続けました。祖先はオウムガイ類から枝分かれしたと考えられ、およそ3億5000万年ものあいだ多様な形へと進化してきました。いま私たちが目にする多くは、その殻が化石になったものです。
いつから生きて、いつ絶滅した?
古生代シルル紀ごろに現れ、長く繁栄したのち、白亜紀末(約6500万年前)に恐竜などとともに絶滅しました。これまでに見つかっている種類は約1万種ともいわれます。主な産地にはマダガスカル、モロッコ、ロシア、イギリス、アメリカ合衆国、そして日本(とくに北海道)などがあります。
どうして「アンモナイト」という名前なの?
殻の形が、羊の角をもつ神「アモン」の角に似ていたことから、古代の地中海世界ではアンモナイト化石を「アモンの角」と呼びました。のちにアモン(Ammon)に鉱物名の語尾「-ite」を付け、18世紀の動物学者ブリュギエールがアンモナイトという名を付けたとされています。
貝ではなく、イカ・タコの仲間
見た目は巻貝に似ていますが、貝類ではありません。タコやイカと同じ頭足類です。殻の中に体を収め、奥の部屋にガスをためて浮力を調節していたと考えられています。
見どころは縫合線と遊色
螺旋の形そのものが美しく、デザインや建築にも取り入れられてきました。化石としての魅力は、大きさ・形・産地にくわえ、虹色に輝く遊色や、殻を磨くと現れる縫合線にもあります。
縫合線は、殻の内部を仕切る「隔壁」が外殻と接してできる模様です。菊の葉に似ることから、中国では「菊石」とも呼ばれます。時代が新しくなるほど模様が複雑になる傾向があり、年代を読み解く手がかりにもなります。
化石として残るのは殻だけ
アンモナイトは軟体動物のため、やわらかい体の部分はほとんど化石になりません。いま楽しめるのは主に殻です。同時代のイカなどの軟体化石はまれで、筋肉などのつくりはまだ研究途上です。
呼び名いろいろ
古くから人々に親しまれ、力ある石としても扱われてきました。縫合線が菊の葉に似ることから中国では「菊石」、北海道では「かぼちゃ石」などとも呼ばれます。
パワーストーンとアンモライト
古代にはポーチに入れて持ち歩く風習もあったと伝えられます。化石だと広く知られるようになったのは、およそ300年前以降のことです。現代でもパワーストーンとして人気があります。殻がアラゴナイト化し虹色に輝く「アンモライト」は、1981年に世界宝石連盟から宝石として認定されています。
示準化石(ものさし化石)としての役割
長い時代を生き、世界各地の海に広がり、時代ごとに形の特徴がはっきりしているため、地層の年代を知る手がかりになります。ある化石が見つかるとその地層の時代が分かるものを「示準化石」と呼び、アンモナイトはその代表例です。
大きさと主なグループ
多くは数cmから数十cmですが、パラブゾシアのように直径2mに達するものもいました。原始的な仲間に、まだ巻いていないバクテリトス類があります。デボン紀に現れペルム紀まで栄えたゴニアタイト類は縫合線が比較的単純で、ペルム紀の大量絶滅で姿を消しました。
その後、セラタイト類が恐竜の時代の海で繁栄し、さらに縫合線が複雑なアンモナイト類が白亜紀末まで広がりました。一般に「アンモナイト」というと、この後期のグループを指すことも多いです。なかには「異常巻き」と呼ばれる、通常とは異なる形の殻をもつ仲間もいます。
標本を探すときは
産地・時代・保存状態・遊色の有無など、見どころは個体ごとに異なります。実物の一覧は、販売ページでご確認ください。




























