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大きく膨らんだ頭鞍部が目を引く、ファコプス類リードプス(Reedops)の上質個体/【tr1417】
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こちらはデボン紀を代表するファコプス類のグループ、リードプスの化石です。前方に突き出すように丸く膨らんだ頭鞍部(頭部中央)が最大の特徴です。一般的なファコプス類の化石は数センチほどの小ぶりなものが多く、本体カーブ計測で9.3cmに達する本個体は、同類の中でもかなりの大型で見応えがあります。
この角度から見ると、頭部前方(頭鞍)がドーム状に大きく膨らみ、前方にせり出すように発達した、立体的で迫力のある顔つきがよく分かります。
この大きな頭鞍部の中には、一体何があったのでしょうか。近年、世界各地で見つかる「内臓などの軟体部が奇跡的に残った三葉虫の化石」のCTスキャン研究などから、彼らの消化システムが詳しく分かってきました。
三葉虫の口は頭部の下側(お腹側)にあり、そこから入った食道は頭の上方向に向かってクルッとUターンしていました。そのUターンした先(まさにこの頭鞍の真下)に、大きく膨らんだ胃が格納されていたのです。リードプスはこの大きな頭の中に、独自の豊かな消化機構を備えていたのかもしれませんね。
キャタピラーのように整然と並んだ、硬質な胸部体節(胴体)です。古生代デボン紀は気候が温暖で海面が高く、現在のモロッコ周辺には広大な浅海が広がっていました。サメの祖先や巨大な鎧をまとった魚たちが海を支配し始めた時代、それらの強敵に対抗するように、三葉虫たちもこのように強固な武装をまとった立体的な姿へと進化していったのです。
側面から撮影しました。体を少し丸め、海底の岩肌を這っていたかのようなライブ感のあるポーズが魅力的です。産地のアルニフ(Alnif)は世界的に有名な三葉虫化石の聖地。この地域のデボン紀の地層は硬質な泥質石灰岩で、化石本体が硬い方解石に置換されているため、このように地中からそのまま飛び出してきたかのような精密な保存状態で見つかります。
ファコプス類といえば、この大きな複眼が最大の魅力です。三葉虫の目は、人間のような有機物のレンズではなく、「方解石(カルサイト)」という鉱物の結晶でできていました。そのため、何億年という歳月を経てもレンズの構造がそのまま化石として残りやすいという面白い特徴があります。現生の昆虫も複眼を持っていますが、それらは有機物(キチン質など)でできているため、鉱物の目を持つ三葉虫とは異なります。
また、ファコプス類は、独立した大きなレンズを持つ「シゾクロアル眼」と言われる複眼を持っています。保存状態に優れている場合はご覧のように一つ一つのレンズの粒をはっきりと確認することができます。
デボン紀は魚類の時代と呼ばれるほど強力な顎を持つ板皮類(ダンクルオステウスなど)や、初期のサメといった恐ろしい捕食者が台頭した時代です。ファコプス類は外殻を極めて頑丈に進化させ、敵を察知するための優れた視覚(複眼)と、瞬時に丸まって身を守る防御姿勢(エンロール)を発達させました。このポーズは、身を守っている姿に近く、ファコプスの仲間らしい味わいがあります。
右側の複眼です。こちらもレンズの痕跡が見られます。
背面から尾部(ピジジウム)にかけての、流れるような美しいフォルムです。
裏面です。ラフですが、ある角度で安定的に展示できます。右下にクラックが見えますが化石の強度や展示の際の安定感に影響はありません。
個人的に、この側面から見たアングルが特におすすめです。リードプスらしい見事に膨らんだ頭鞍部と大きな複眼、そして体を丸めた生命感あふれる姿を同時に堪能することができます。
本体背周り計測で約93ミリと、大型の個体です。
100円硬化との比較です。大きくせり出した頭鞍部がトレードマークの、ファコプス類リードプスの上質個体です。
商品スペック
| 商品ID | tr1417 |
|---|---|
| 年代 | 古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前) |
| 学名 | 大きく膨らんだ頭鞍部が目を引く、ファコプス類リードプス(Reedops)の上質個体 |
| 産地 | Laatchana, Alnif, Morocco |
| サイズ | 三葉虫本体カーブ計測9.3cm 母岩含め全体6.8cm×5.8cm×高5.9cm |
| 商品解説 | 大きく膨らんだ頭鞍部が目を引く、ファコプス類リードプス(Reedops)の上質個体 |

三葉虫とは?
世界の三葉虫カタログ
名前の由来(ゆらい)
三枚の葉の石
たんてきに言うと?
世界中の海に住む節足動物
どうして三葉虫は三葉虫っていうの?
三葉虫の名前の由来は、体が3つの部分に分かれていることから付けられました。背中側から見てみると、真ん中、右側、左側というふうに、3つのパーツに分かれているのです。英名のTrilobite(トリロバイト)は、『tri(三つの)+lob(葉,房)+ite(石)』という意味で、一つの言葉にすると、『三つの葉の石』となります。
どうやって身を守る?
三葉虫は敵から身を守るために体を丸めて防御していました。ちょうど現生のダンゴムシのような格好です。他には、砂から眼だけを出して様子を伺ったり、毒を出すものもいました。魚類が出現してからは、全身に鋭いトゲをもつものまで現れました。
何と種類は1万種!
三葉虫は、古生代の前半に繁栄して、古生代の終わりに絶滅しました。約3億年に渡って栄えたのです。ですから次々と形を変えていて、進化した三葉虫の種類は1万種にも及ぶといわれています。その種類の多さから日本でも大変人気の高い化石の種類の一つです。アンモナイトでにぎわう古代の海の中、覗いてみたくなりますね!
三葉虫は示準化石(しじゅんかせき)
三葉虫は、世界中の海で繁栄していて、種類も多いことから、代表的な化石として「示準化石」とされています。示準化石とは、その化石を調べれば、その地層の時代がおのずと分かるというような化石のことです。示準化石の他の例として、中生代のアンモナイトや石炭紀~ペルム紀のフズリナ、新生代代四紀のマンモスなどがあります。どれも名が知れた人気の化石ですね!
食性
ほとんど泥食性だが、捕食性や腐肉食性もいた。
生態
敵から逃れるため丸まって防御体制をとったり、砂の中から目だけ出して様子を伺ったり、毒を出して防御した種もいたと考えられる。魚類などが台頭し始めると身を守るため、全身にするどいトゲをもつ種も現われた。
種類と産地
1500属以上約1万種(0.5~70cm)があり、多くはモロッコ・ロシア・アメリカ産。日本でも産出。
眼
方解石で出来たレンズ状の複眼は様々な生息環境に応じて形状を変えてきた。カタツムリの様な長く伸びた眼、大きくなり過ぎた眼、一つ眼、無眼。






























