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地球と水による1点物の「天然水墨画」ドイツ・ゾルンホーフェンのリトグラフ原石に刻まれたデンドライト(Dendrite)/【ot4637】
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こちらは、シダ類の化石……ではなく、デンドライトの名で知られる鉱物結晶です。主に地層の隙間に染み込んだ二酸化マンガンや酸化鉄などが時間をかけて成長した姿です。ドイツ・ゾルンホーフェン産のきめ細かいクリーム色の石灰岩と、黒い結晶との見事なコントラストで、まるで絵画のような美しい標本です。
この広がりは、自然界において最も効率よく結晶が成長した姿でもあります。岩石の極めて微細な割れ目に、マンガンなどの金属イオンを含んだ地下水が浸入し、水分が蒸発する際にイオンが急速に結晶化することで、空間に最も効率よく広がる「フラクタル構造(樹枝状)」が形成されます。
詳しくはコラム「デンドライトはどうやってできるのか?」をご覧ください。
産地のゾルンホーフェンのラグーンは、底層の水が極めて高塩分かつ酸素不足であったため、死んだ生物が腐敗せず、波に荒らされることもなく静かに沈殿しました。これにより、世界で最もきめ細かい炭酸カルシウムの泥が堆積し、後の「緻密な石灰岩」へと変化しました。このデンドライトは生物化石ではないため、一見するとこのラグーン環境とは無関係に思われがちですが、この環境がもたらした「極めて緻密で平らな石灰岩の層」があったからこそ、地下水がそのわずかな隙間(層理面)を綺麗に伝い、これほど鮮明で美しい2次元的な樹枝状結晶が成長することができたと考えられます。世界各地のデンドライトの中でも、特筆すべき美しさを持っていると個人的に感じています。
ご覧ください、自然の神秘を感じざるを得ない、信じられないほど緻密で美しい結晶成長です。
シダ植物のように見え、花火のようにも見える。一定の規則に基づいてフラクタル状に成長した様子は、数学的に説明されて頭では理解できそうでも、それを超えて先に感情が動くような、神秘的な美しさを備えています。
なんと裏面にも、実に見事な結晶が刻まれています。
それにしても、見事なクリーム色(ベージュ)だと思いませんか。ゾルンホーフェンの石灰岩は、その緻密さゆえに、かつて印刷技術の大革命となった「石版画(リトグラフ)」の原版として世界中に輸出されました。この石版用の石を切り出す採石場が大規模に運営されていたからこそ、始祖鳥のような世紀の大発見や、本標本のような美しいデンドライトが数多く掘り出されることになりました。
実はこのフラクタル成長パターンは、デンドライトに限りません。雪の結晶や川の流域・支流の広がりも同様のメカニズムで説明できます。自然界が最も効率よく広がるために選んだ美しい幾何学の形です。
この結晶が刻まれるまで一体どれほどの時が経過したのでしょうか。まさに、地球と水による1点物の「天然水墨画」です。
最厚部は約12ミリとしっかりとした母岩です。
母岩を含めて11cm×9cm、扱いやすい綺麗な四角形のプレート状に整えられています。
100円硬貨との比較です。付属の黒スタンドにのせると、絵画のような展示も可能です。デンドライトは自然が作り上げたものですから、同じものはありません。まさに地球が作り出した一点もののピースです。
商品スペック
| 商品ID | ot4637 |
|---|---|
| 年代 | 中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前) |
| 学名 | 地球と水による1点物の「天然水墨画」ドイツ・ゾルンホーフェンのリトグラフ原石に刻まれたデンドライト(Dendrite) |
| 産地 | Solnhofen, Germany |
| サイズ | 母岩含め全体11cm×9cm×厚1.2cm |
| 商品解説 | 地球と水による1点物の「天然水墨画」ドイツ・ゾルンホーフェンのリトグラフ原石に刻まれたデンドライト(Dendrite) |

ゾルンフォーフェン化石とは?
世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン化石とは・・・
ラガシュテッテン(FossiLagerstatten)という言葉を知っていますか?
日本語では「化石鉱脈」や「化石鉱床」といいます。きわめて保存状態のよい化石が多く産出される場所をさした言葉です。
ドイツの南部に「ゾルンフォーフェン」という小さな町があります。この町はラガシュテッテンとして特に有名で化石好きな人で知らない人はいないほどです。
まず、この町が化石の産地として有名になったのが始祖鳥の化石の発見でした。1860年、ゾルンフォーフェンで世界最初の始祖鳥の化石が発見されました。
始祖鳥は現在発見されている鳥類の化石のなかで世界最古のものとして知られています。この始祖鳥の化石は、これまで何度も発見されており、なかには羽毛までついたほぼ完璧なものまでありました。
もともと「ゾルンフォーフェン石炭岩」とよばれる石炭岩は建築用石材でした。良質の石炭岩は粒子が細かく硬いため昔から建築材料として使用されていたようです。
18世紀末、その特徴が石版印刷に最適であることが発見され「リトグラフ(石版画)」が開発されました。今でも建築材料として使用されていて日本にも輸入されています。家の庭に用いられたり、町のなかでみることもできます。なかには化石の入ったものもあるそうなので皆さんも探してみてはいかがでしょうか?
世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン生成の秘密
ラガシュテッテンとして世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン。どうやってこの素晴らしい場所はできたのでしょうか?ゾルンフォーフェンは中世代ジュラ紀後期(約1億5000年前)の地層になります。
当時この辺りはサンゴ礁に囲まれたラグーンがありました。ラグーンとはサンゴ礁によってつくられた地形のひとつです。ラグーンにとても細かな石炭質の粒子が静かにゆっくりと積み重なってきたのです。このラグーンの底は塩分濃度が高く酸素が少なかった為、生物にとってはとても厳しい環境でした。その為、ここには塩分濃度が高い環境を好むシアノバクテリア以外が生息することはできませんでした。(シアノバクテリアは生物進化の歴史の中で初めて酸素発生型光合成を行った生物です。)こうした環境のおかげで腐敗の原因となる細菌が少なくすみました。そして、陸地にも近かったラグーンに、動植物が入っていき、何億年とたって綺麗な化石として現れたのです。
なぜゾルンフォーフェンの化石はレリーフ状になるのか?
サンゴ礁のラグーンに積み重なって出来たものが石版石炭岩です。ドイツ語で板状石炭岩を意味する”Plattenkalk”と呼ばれていて、この言葉にはこの層が横に連続するという意味も含まれています。実際に石版石炭岩は周辺の町にも広がっているのです。「白ジュラ」と呼ばれる層はクリーム色をした石版石炭岩。特徴は、板状に一枚一枚はがせることです。その為、化石はレリーフのようにクッキリと痕跡が残るのです。(レリーフ=浮き彫り)この特徴と特殊な環境によってとても素晴らしい化石が採掘されるのです。
また、ジュラ紀のラガシュテッテンにはホルツマーデン頁岩やモリソン層がありますが、ゾルンフォーフェンにはこの二つの層もにない特徴があります。それが、陸と海の動植物といった全体の化石が発見されていることです。ゾルンフォーフェンでは今日まで約600種以上の化石が発見されています。最初は、建築材料として石炭岩を採掘している際にみつけたあの始祖鳥でした。本当はもっと前から化石の採掘がなされていたのかもしれません。
でも偶然の大きな発見が人々に夢と希望をあたえたのでしょう。また抜群の保存状態の化石たちに採掘意欲がかきたてられるのでしょう。始祖鳥以外にも、アンモナイトにトンボやエビなどどれも立派で目を引く化石次々に発見されています。(※ホルツマーデン頁岩はドイツ南部、モリソン層はアメリカのコロラド州を中心に広がっています)




























