「示相化石」「示準化石」はどう違う?

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

今日は、「示相(しそう)化石」「示準(しじゅん)化石」についてのお話。
みなさん、理科の教科書などで「示相化石」「示準化石」

という単語を耳にしたことがありませんか?

名前がよく似ているこの2つの言葉、一体何が違うのでしょうか?

 

 

化石のことに詳しくなるには、ぜひ知っておきたい言葉です。

 

 

たとえばあなたがある地層を熱心に発掘しているとします。

仮にそこでサンゴの化石が見つかったとすれば、

その場所は、昔は海であった地層だと予想できますよね。

しかも、サンゴが生息できるくらいですから、

温かい環境だということもわかります。

 

サンゴ化石を見つけたことで、昔の地層を予想できました。

このように、その場所がどんな地層であったのか、

当時の環境がわかる化石のことを「示相化石」と呼びます。

 

 

一方、ある特定の化石が、発掘した地層から出てくれば、

その地層の時代が特定できるという化石を「示準化石」といいます。

 

示準化石となる三葉虫(Asaphus kowalewskii)

 

たとえばあなたが発掘していて三葉虫化石が見つかったとします。

三葉虫は、古生代という時代区分の

「カンブリア紀からペルム紀」にかけて生息していたので、

少なくとも、あなたが発掘した地層は

カンブリア紀からペルム紀だということがわかります。

 

 

三葉虫の種が何か分かれば、

もっと時代を狭めて特定できるというわけです。

 

このように、示相化石や示準化石は

地層を特定するときに多いに役立つというわけです。

 

 

示相化石や示準化石になるには、ある程度決まった時代や場所に、

集中して繁栄していなければ参考になりません。

示準化石となるアンモナイト(phylloceras)

 

だから、アンモナイトや三葉虫など、化石としてたくさん種類があるもの、

要は有名なものが示相化石か示準化石となるというわけですね。

 

 

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