4月中頃、宇都宮の県立博物館でクジラ全身化石展示

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今月13日、栃木県宇都宮市の鬼怒川河川敷で発見された、約1千万年前のクジラの化石が

4月中頃に宇都宮の県立博物館で展示されるそうです。

 

1千万年前というと中新世の時代は、海に進出したクジラ類も多様化したといわれている時代です。

発見されたクジラは、耳の骨の特徴からナガスクジラの一種とみられています。

全長約8mで、頭の骨は口先から後頭部までが1.2〜1.4m程度で成体と推定されています。

 

陸生哺乳類と同じく、肺呼吸をします。

 

 

でも何故、海のない栃木県でクジラの化石が発見されたのでしょうか?

実は、1千万年前の関東平野は海底だったようで、化石が発見された宇都宮は

内湾により赤潮が発生しやすい状況だったようです。

 

そのため、魚などが最適に住むのに良い環境ではなく、

死んで海底に沈んだクジラが食い荒らされることなかったというのがおもしろいところ。

また、流されにくい内湾の場所であったために、全身の化石が発見されるにいたったようです。

 

 

ちょっと話はそれますが、クジラの年齢はどうやって調べるか知ってますか?

クジラは大きく「ハクジラ」と「ヒゲクジラ」の2種類に分けられるのですが、

この度、発見されたナガスクジラが属するヒゲクジラの仲間の年齢は、

耳垢で調べることが出来るのです!

 

 

「ミミアカ」です。面白いですね。

 

 

イルカは暖かい海と寒い海とを回遊していて、耳垢に1年ごとに明暗の層ができるため

このことで年齢がわかるのです。

 

一方のハクジラは歯で年齢が分かります。

歯を輪切りにすると断面に木の年輪の様な縞模様があり、これを数えてから年齢を推定します。

ハ(歯)クジラには歯が、ヒゲ(髭)クジラには歯の変わりに歯茎が変化した髭が存在します。

 

 

さて、話を元に戻しましょう。

13日に発見されたクジラの化石の発掘作業は16日に終了し、そしてこの春、

4月中頃に宇都宮の県立博物館で展示される予定とのこと。

 

クジラや海の生物がお好きな方にとってはたまりませんね。

クジラの全身化石は世界でも珍しい発見といわれているので、

目にするだけでも貴重な体験のひとつとなるかもしれません。