月のウサギ模様は隕石衝突による盆地!?最新ニュース

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

まん丸満月に、餅をつくウサギの姿・・・。

 

満月の夜空を見上げると、ウサギの姿を探した経験が誰でもあるでしょう。

月の表面にみえるそのウサギの模様ですが、

実はこの模様ができたきっかけについての新たな報告があったようです。

 

博物館級!2007年にサハラ砂漠で発見された、月の隕石(NWA 5000)

 

 

 

この模様は、39億年以上前に巨大な隕石が衝突して

盆地ができたことによる模様だったというのです。

 

これを明らかにしたのは、産業技術総合研究所の

中村良介研究グループ長ら。

 

 

皆さんもご存知、月探査機「かぐや」のデータの分析から

隕石の衝突で生じる特殊な鉱物を検出して導き出したのです。

 

サハラ砂漠で2007年に発見された稀有な月隕石の1グラムサイズ標本

 

 

 

実測データで裏付けされたのは初めてだそうで、

これまで仮説で唱えられていたものが、確証を得た形となりました。

 

 

ネイチャー・ジオサイエンス電子版に29日、論文が掲載されます。

 

 

月に衝突した隕石の大きさですが、直径300キロ程度とみられるそうです。

我々がウサギに見えるあの模様ですが、月に隕石が衝突して盆地ができ、

後に噴出した溶岩がたまって黒くなります。

さらに別の衝突によって同じ様な現象が起こってできあがったとか。

 

カルシウムやアルミニウムを多く含む斜長石などから成る白色岩片

 

 

なんて面白いのでしょう。

 

 

 

面白いと言えば、月の模様は、地球の各地域によって

とらえ方が異なるという点です。

 

 

日本では、餅をつくウサギとして紹介されますが、他の国々では

以下のようなとらえ方がされているようです。

 

 

 

 

中国・・・薬草をつくウサギ(餅ではないのですね・・・。)

 

南米・・・ロバ(「王様」ならぬ、「ウサギの耳はロバの耳」・・・!?)

 

南部アメリカ・・・ワニ

 

北部アメリカ・東ヨーロッパ・・・女性の横向きの顔

 

アラビア・・・吠えるライオンの姿

 

欧米・・・老婆が本を読む姿

 

 

 

 

地域ごとに、それは様々な見え方をしているのですね。

海外に出向く機会があるときに、確認してみると面白いかも!?

 

 

隕石についてくわしくは化石セブンの隕石ページへ。