恐竜絶滅は酸性雨が原因か!?

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

およそ6550万年前、恐竜が絶滅したのは、ユカタン半島に落下した巨大な隕石が原因だった・・・。この恐竜絶滅説に、あらたな説が加わりそうです。今回、恐竜絶滅の直接的原因について報告したのは、千葉工業大学などの研究グル―プです。恐竜が絶滅したのは、強い酸性雨が降ったことに起因する可能性が高い、と研究グループは報告しています。

彼らは、6550万年前の隕石衝突時の様子を再現して研究しました。すると、三酸化硫黄と呼ばれる物質が大量に放出されていたとのことです。三酸化硫黄は、酸性雨を降らせる物質だそうで、隕石衝突後の地球は、強い酸性雨が降り注いだというのです。酸性雨が降ると、海や湖沼はたちまち酸性化し、水系の動物は大影響を被ります。土壌も酸性化し、植物の生存に必要な成分が得られず、樹木が立ち枯れてしまいます。

酸性雨というと、19世紀のイギリス産業革命の際に、はじめてその存在が知られましたが、化石燃料が燃やされたり、火山活動によって引き起こされる以外に、隕石落下が原因で酸性雨が降り続けるといったことがあるのですね。それにしても、世界を包むほとの酸性雨をもたらす威力とは・・・。隕石衝突の莫大なエネルギーの力は、想像を超えています。