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羽毛を抱いた、わずか13ミリの琥珀。そこには、約1億年の時を超えたロマンが宿る。白亜紀、恐竜たちの時代に生まれた琥珀……バーマイト(Burmite)/【ot4193】
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さて、このいかにも繊細な構造物は何だと思われますか?
ご明察の通り、「羽毛」であります。羽毛が琥珀に取り込まれ、腐食すること無く、現生まで保存されてきたものです。いつの時代の羽毛でしょうか?そして、どんな生物の?
こちらの琥珀はミャンマー北部・フカワン渓谷で採集された約1億年前に起源を持ちます。内部に含まれているこうしたインクルージョンも同時代のものである可能性があるのです。約1億年前に羽毛を持つ生物といえば……、初期の鳥類、あるいは恐竜くらいでしょうか。この羽毛から、具体的な生物種まで同定することは不可能ですが、通常ではまず見ることができない代物がこうして、保存されているだけで、本当に希少です。

琥珀の一箇所に、羽毛が集中して確認できます。
バーマイトと呼ばれるこの琥珀は、白亜紀の熱帯雨林で形成されたとされ、その内部に閉じ込められた生物や植物は、当時の生態系を知る上で非常に貴重な資料となります。中でも羽毛は、特別な存在です。羽毛のような繊細な組織は、通常であれば風雨や腐食によって速やかに分解され、化石として残ることはまずありません。例えば、私たちの髪の毛が1億年後まで残るかと問われれば、直感的に不可能だと感じるはずです。
羽毛は、恐竜の仲間である獣脚類の一部から進化したとされ、初期段階では体温調節やディスプレイのために発達したと考えられています。この時代(約1億年前)には、すでに初期の鳥類が存在していました。鳥類の起源はジュラ紀後期(約1億5,000万年前)にさかのぼり、その代表例が始祖鳥(アーケオプテリクス)です。白亜紀前期になると、始祖鳥より進化した鳥類が、さまざまな環境に適応して広がっていったことでしょう。
この羽毛が獣脚類恐竜のものか、それとも初期の鳥類のものかは、現時点では判断ができません。今後の研究の進展が楽しみです。羽毛の特徴から、種類がある程度、特定することができるようになるかもしれません。

羽毛を観察するには、ぜひ高倍率のルーペをお使いください。琥珀の内部を詳しく見るには、通常の虫眼鏡では倍率が不足します。30倍前後の倍率があれば、微細なインクルージョンも明瞭に観察できます。
詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

また、後方から補助光を当てることで、より明瞭に観察できます。どうしても倍率を上げると視野が狭く暗くなりがちですので、バックライトの使用をおすすめします。

肉眼で見るとこのように見えます。
現生に恐竜は絶滅して、存在しないというのが一般的な通説ですよね。今さら何を言っているのか、と言われるかもしれませんが、実は現生の鳥類は、恐竜(獣脚類)の生き残りであると分類学は明確に示しています。その意味では、鳥類は「恐竜」と言えるかもしれません。
具体的には、鳥類(Aves)は進化系統的に「恐竜類」の中に含まれます。特に獣脚類という肉食恐竜のグループの一部が進化して鳥になった、というのが現在の通説です。
現在の鳥と獣脚類恐竜は、一見すると似て非なるものに見えますが、中空の骨、三本指の構造、後肢の形や骨盤の構造、鎖骨の構造など、多くの共通点があります。系統分類学的に見れば、鳥は獣脚類恐竜の中から分岐した「生き残りグループ」として位置づけられています。
その意味では、「恐竜はまだ絶滅していない」と言えるかもしれませんね。
詳しくはコラム「鳥類の祖先は誰?」も御覧ください。

羽毛に焦点を当てて解説しましたが、この琥珀には他にもさまざまな内包物が見られます。バーマイトの内包物に関する研究によれば、すでに1000種類以上の昆虫が確認されており、多様な植物片も含まれています。さらに、この琥珀は非常に古いにもかかわらず、比較的透明度が高いため、内部を観察しやすいという特徴も併せ持っています。

こちらには、丸い形をした虫、あるいは単なる植物片でしょうか。飛び出た突起は一見、足のようにも見えます。

気になったのでクローズアップしてみました。水生昆虫のようにも見えますね。

左右幅は約13ミリあります。

100円硬貨との比較写真です。琥珀コレクターなら、いつかは手にしたい、希少な羽毛を内包した琥珀です。約1億年前に形成されたとされる極めて古いもので、羽毛も同時代のものの可能性があります。
商品スペック
商品ID | ot4193 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 羽毛を抱いた、わずか13ミリの琥珀。そこには、約1億年の時を超えたロマンが宿る。白亜紀、恐竜たちの時代に生まれた琥珀……バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.3cm×1.2cm×厚0.4cm |
商品解説 | 羽毛を抱いた、わずか13ミリの琥珀。 そこには、約1億年の時を超えたロマンが宿る。 白亜紀、恐竜たちの時代に生まれた琥珀……バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が内包されており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。