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珍しいウクライナ産、細かなディティールが保存された上質個体、およそ4億2千万年前のウミサソリ、ユーリプテルス(Eurypterus tetragonophthalmus)/古生代シルル紀(4億4600万 -- 4億1000万年前)【ot2838】
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珍しいウクライナ産、細かなディティールが保存された上質個体、およそ4億2千万年前のウミサソリ、ユーリプテルス(Eurypterus tetragonophthalmus)/古生代シルル紀(4億4600万 -- 4億1000万年前)【ot2838】
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こちらはウクライナの古生代シルル紀(およそ4億2千万年前)の地層より採集された、ウミサソリ、ユーリプテルス(Eurypterus tetragonophthalmus)です。表面に保存された皺など、保存状態に優れた標本です。
ユーリプテルスというと、米国ニューヨーク州産の標本が浮かびますが、こちらはあまり知られていないウクライナ産です。ユーリプテルスはパドルと大きな頭部、長い尾で特徴づけられます。
右側のパドルが保存されています。
ウミサソリの特徴的な大きな眼も残存しています。
その眼をアップで撮影しました。大きな頭部に2つ浮かぶ大きな眼。ニューヨーク産の標本より立体的でディティールがよく保存されているケースが多いです。ウミサソリは三葉虫を捕食していたとされる海中のハンターです。
こちらは尾のセクションです。体節で区切られていたことがよく分かります。
非常にきめ細かい頁岩。頁岩は化石がよく採集される代表的な岩石です。
裏面。
本体直線計測で47ミリ。
100円玉との比較。ウクライナ産のシルル紀のウミサソリ、ユーリプテルスの全身化石です。
商品スペック
商品ID | ot2838 |
---|---|
年代 | 古生代シルル紀(4億4600万 -- 4億1000万年前) |
学名 | 珍しいウクライナ産、細かなディティールが保存された上質個体、およそ4億2千万年前のウミサソリ、ユーリプテルス(Eurypterus tetragonophthalmus) |
産地 | Ukraine |
サイズ | 本体直線計測4.7cm 母岩含め全体6.8cm×5.8cm×最厚部1.7cm |
商品解説 | 珍しいウクライナ産、細かなディティールが保存された上質個体、およそ4億2千万年前のウミサソリ、ユーリプテルス(Eurypterus tetragonophthalmus)。Ustya formation |
ウミサソリとは?
こんな怪物が海にいたら、海水浴できません!
史上最大の節足動物、古生代からこんにちは、海のスコーピオンキング ”ウミサソリ”
ウミサソリとは、古生代初期の、カンブリア紀5億年前に登場し、デボン紀3億6千万年前の大量絶滅まで生き延びた、海の怪物です(ペルム紀まで生きたと言う説もあり)。もちろん現生には生きていません。
画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
しかし、このウミサソリという名前から分かるように、見た目は現生のサソリにそっくりなのです。海と陸の違いはありますが。
そして、もっと大きな違いは、そのサイズ。
実は、地球史上最大の節足動物
現生のサソリはせいぜい10-20cm程度のものですが、ウミサソリは、なんとっ!最大で2.5mにもなった、というから、腰を抜かしてへたり込んじゃいます。2.5mといえば、ライオンと同じサイズですっ。ライオンならまだかわいいですが、見た目はサソリそのまんまですから、まさに恐怖を体現するような怪物です。
当時の海は怪物だらけだった
ウミサソリが存在していたオルドビス紀やデボン紀といえば、まわりは化物だらけの、パラレルワールドですから、このくらいのアンリアルな姿をしていて、やっと時代とマッチしていたといっても言い過ぎではありません。
たとえば、ご存知、三葉虫。1万種類以上のバラエティがあり、かつ、奇奇怪怪なその姿は現生ではありえません。アンリアルです。
たとえば、ダンクルオステウス
最大で10mにもなる、とんでもない化物魚です。この魚の凄みは、中世の甲冑のような装甲板で覆われたボディです。思いっきりバットで殴られてもビクともしないような強力な防御能力を持ちながら、同時に、一説によればティラノサウルスよりも強いとされる噛み力を持つ、という怪物ぶりです。史上最強の魚の一つと言われています。アンリアルです。
画像「ダンクルオステウス」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
このようなモンスター達に囲まれていたのですから、ウミサソリのアブノーマルさも納得というものです。
5大絶滅の1つ「デボン紀の絶滅」でウミサソリも絶滅?
ちなみにデボン紀後期の水中生物の大量絶滅で、このようなモンスターたちは地球から一掃されてしまいますが、ウミサソリを現実に目にしていると、地球の懐の深さを手に取るように感じさせてくれます。
画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
ウミサソリは、浅海に存在し、一部は陸に上がっていた、と言う説もあります。現生のサソリのように尾に毒を有していたのかは不明ですが、近くに寄ってきた魚などを鋭い手や尾などを駆使して、捕食していたのでしょう。2.5mともなると、どのような相手が捕食対象となったのでしょうか。浅海ともなれば、同時代に存在した三葉虫も捕食対象となっていたのかもしれませんね。
ウミサソリの子孫は?
ウミサソリの系統については、諸説あります。見た目から現生のサソリの祖先であったと言う説やカブトガニの祖先となった、と言う説があり、どちらも確定しているわけではありません。ウミサソリは300種類ほど確認されており、最も有名でよく知られているのが、ユーリプテルスです。
ユーリプテルス(広い翼)は現在のヨーロッパや北米の浅海に生息し、オスとメスが存在し、平均で20cm以下、最大で1mを超える大物がいました。広く横に伸びた翼のような手が特徴で、尾の先端のとがり具合といい、まさにウミのサソリそのままの形をしています。
スペインバルセロナの博物館 画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.org