こちらはバルト海周辺国、リトアニアで採集されたバルティックアンバーです。バルティックアンバーは、およそ4000万年前の針葉樹の樹脂が化石になったものです。樹脂というと分かりにくいかもしれません。いわゆる松脂(マツヤニ)が化石になったものというといかがでしょうか。
現世でも、松脂に羽虫が群がっているのをご覧になったことがあるでしょう。樹皮の割れ目から染み出した樹液に昆虫や小さな節足動物が群がり、そのまま取り込んで化石になったものが虫入り琥珀です。
本来であれば腐ってしまう虫が琥珀に護られることで、傷むことなく何千万年もの時を過ごすことができました。
ルーペで拡大して撮影しました。
肉眼でみるとこのような感じです。
30倍以上の超高倍率のルーペでのぞくと、体毛まで保存されていることが分かります。通常、動植物の柔らかい組織(軟組織)は化石にはなりにくいですが、琥珀に内部の虫はその珍しい例外の一つです。映画ジュラシックパーク(初代)では、琥珀の内部の蚊の吸った恐竜の血のDNAから恐竜を復元する、というストーリーが出てきます。現実にはなかなか難しいようですが、夢のある話ですよね。詳しくはコラム「化石からDNAを取り出し、クローンを復元することはできるか?」を御覧ください。ちなみに映画、ジュラシックパーク(初代)では、ドミニカ産の琥珀に内包されている蚊が使われていましたが、同産琥珀はおよそ3000万年前の樹脂を起源としているので、恐竜は存在していませんでした(恐竜が棲息していたのは、およそ2億年前から6600万年前)。
およそ1センチほどの琥珀。
100円玉との比較。光があたると虫のシルエットが浮かび上がります。
価格:
商品ID:ot2927
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:Baltic Sea
サイズ:1cm×0.8cm×厚0.4cm
商品説明:透明度抜群!およそ4000万年前の羽虫を閉じ込めたバルト海産の琥珀(Amber)
この商品は売却済みです。
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