

本標本は、岩手県雫石産の鮮明な木の葉の化石です。新生代・中新世(約1000万年前頃)の地層から産出したもので、細粒の泥だった堆積物に、葉形がくっきりと残っている上質標本です。

かなり大きな標本で、根本から先端までまるごと残っています。

ケヤキやニレほど鋸歯(縁部のギザギザ)が明瞭ではないことから、ブナ類に近い葉と推定されます。

裏面です。堆積物の流れや、鉄分由来と思われる赤色の沈着が確認でき、穏やかな環境下でゆっくりと堆積した様子が読み取れます。
中新世当時、この地域には内陸湖が発達しており、周囲の火山からもたらされた火山灰を含む細かな泥が、湖底に静かに降り積もっていました。落葉は酸素の乏しい湖底に沈み、分解されることなく泥に覆われたことで、葉の表面が炭素膜として保存されたと考えられます。およそ1000万年前の湖底環境を、そのまま閉じ込めた一枚といえるでしょう。
詳しくはコラム「湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで」をご覧ください。

側面から見ると、断続的に堆積物が降り積もって固まったことが分かりますね。

葉本体10センチを超えます。

100円硬貨との比較です。付属のスタンドに載せることで、化石標本としてだけでなく、空間を引き締める知的なオブジェとしてもお楽しみいただけます。


価格:
商品ID:ot4353
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:岩手県 日本
サイズ:本体幅10.8cm 母岩含め全体18.3cm×11.2cm×厚1.9cm
商品説明:10センチを超える、立派な木の葉(ブナ類と推定)の化石。岩手県雫石町・用ノ沢産
この商品は売却済みです。
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