

こちらは岩手県雫石町・用の沢の中新世の地層から発見された、炭素化した木の葉の化石です。通常、葉の化石は葉の輪郭のみが残る、いわゆる「印象化石」がほとんどですが、本標本のように葉の本体そのものが炭素化して残存する例は稀です。この地域は、こうした保存状態の良い植物化石が産出することで知られています。ブナやニレなど比較的多産する葉とは異なり、クスノキ科に類似したシンプルで整った葉形を示しています。

葉は楕円形で鋸歯を持たず、中央には明瞭な主脈が確認できます。形態的特徴からクスノキ科の可能性が考えられますが、厳密な同定には至っていません。

炭素化した黒褐色の葉色は、母岩とのコントラストが明瞭で、非常に映えます。保存プロセスについてはコラム「湖底に眠る葉……木の葉の化石ができるまで」をご覧ください。

中新世の東北日本は、現在よりも温暖な気候だった時期が知られています。クスノキ科植物は主に温暖な地域に分布するため、本標本の産出環境ともよく調和します。

裏面です。非常にきめ細かい岩質です。

側面からみると、幾層にも堆積していることが分かります。

葉の本体サイズは、長さ約36ミリです。

100円硬貨との比較です。炭素化による黒褐色の葉色が際立つ、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石です。


価格:
商品ID:ot4351
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:岩手県 日本
サイズ:本体幅3.6cm 母岩含め全体10cm×7.7cm×厚3cm
商品説明:岩手県雫石町・用ノ沢産……炭素化した黒褐色の葉色が美しい、被子植物(クスノキ科の可能性をもつ)木の葉の化石
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