

こちらは、古代の樹液が化石化したもの、すなわち「琥珀」です。産地はミャンマー北部の渓谷です。世間一般ではバーマイトと呼ばれ、琥珀コレクターに高い人気を誇っています。
バーマイトの最大の魅力は、なんといってもその古さ。約1億年前、恐竜が大地を闊歩していた時代の樹液が起源だと考えられています。樹肌が傷つくと、それを修復するために樹液が染み出します。甘い香りに誘われた虫たちは、粘着質の樹液に足を取られ、内部に封入されたまま化石化することがあります。本品は、まさにその好例と言える標本です。

写真中央に、冒頭で触れた虫が確認できます。一見すると本体のように見えますが、希少な“抜け殻”である可能性があります。虫の輪郭だけがくっきり残り、中身が存在しないという、非常に面白くレアなタイプの内包物です。

頭部、触角、脚、体毛まで、明確に保存されています。コオロギに似た虫にも見えます。

こちらは脚部をクローズアップした写真です。周囲の棘(とげ)まで鮮明に残っており、極めて精緻な保存状態です。状態の良さで知られるバーマイトの中でも、ひときわ際立つクオリティと言えます。

バーマイトは形がよく似ており、多くが扁平な楕円状をしています。古い時代の琥珀としては透明度が非常に高く、補助光を当てると内包物がシルエット状に浮かび上がります。その姿は、まさに自然が生み出した宝石、ナチュラルアートです。

補助光なしでも透明度は十分に高く、細部まで観察できます。ぜひ高倍率のルーペをご使用ください。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

どこか愛嬌が感じられる、可愛らしいポーズ。

左右幅は約16ミリ。バーマイトとしてはアベレージサイズの標本です。

100円硬貨との比較写真です。抜け殻の可能性がある、コオロギに似た虫を内包した約1億年前の琥珀「バーマイト」。希少性・見栄えともに優れた標本です。


価格:
商品ID:ot4338
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.6cm×1cm×厚0.4cm
商品説明:珍しい!抜け殻の可能性がある、コオロギに似た虫を内包した、約1億年前の琥珀「バーマイト(Burmite)」
この商品は売却済みです。
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