

こちらはミャンマー北部、フカワン渓谷で採集された、約1億年前の琥珀バーマイトです。弊社では琥珀を多数取り扱っていますが、特にバーマイトに力を入れています。バーマイトは多種多様な動植物が含まれていることで知られ、特に虫の多様性は群を抜いています。1000種類以上の虫が確認されています。
こちらの標本にも、高倍率のルーペを使うと、ご覧のように 翅脈と長い脚がよく見えます。

琥珀の透明度が高く、後方より、補助光を使うと、レモンイエローに輝き、内包物がシルエットとして浮かび上がってきます。

バーマイトが形成された森は、熱帯雨林に近い環境だったと考えられています。また近くには、河川、湖、ラグーン、湾など、水源があったと推定されています。
琥珀はもともと樹液が長い年月をかけて硬く樹脂化したものですが、バーマイトの場合、森林火災などで大量に分泌した樹液が、やがて河川を通じて、堆積層に埋もれ、安定的に化石化したと考えられています。

こうした微細な植物片も多数見られます。バーマイトの起源は他産地のものと比べても、非常に古く、なんと1億年前までさかのぼります。1億年前といえば、大地を恐竜が、海洋には巨大な海生爬虫類が棲息していた時代です。そんな時代の虫や植物が、琥珀の内部に保存されていると思うと、まさにロマンの塊です。小さなタイムカプセルとして当時の生態系を鮮やかにプリザーブしています。

こちらのビルマ琥珀(バーマイト)は、中国の後漢時代(1世紀)から中国に交易品として輸出されていたことが記録されています。主に、装飾品などとして珍重されていたようです。バーマイトは極めて古い琥珀にもかかわらず、濁りの少ない透き通った個体も多く、特に光が当たったときの輝きは見るものを一瞬で魅了します。
17世紀には、ヨーロッパでも、バーマイトの存在は知られるようになり、「赤みがかかっていて美しく、鉱山から掘り出される」という報告が残っているそうです。

バーマイトは、基本的にこのように扁平でやや楕円形の碁石のような形をしています。

20倍以上の高倍率のルーペを用いれば、このような精緻な保存状態を貴方ご自身の眼で確かめていただけます。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

左右約17ミリほどあります。

100円硬貨との比較です。透明度の高い、非常に美しいビルマ琥珀です。


価格:
商品ID:ot4331
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.7cm×1.2cm×厚0.4cm
商品説明:長い脚と翅脈がよく分かります!恐竜時代に起源を持つ、ビルマ琥珀(Burmite)
この商品は売却済みです。
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