

こちらは、約1億年前の樹木の樹液が硬化して化石となったもの……いわゆる「琥珀」です。内部には、甲虫と思われる昆虫が内包されています。

この琥珀には甲虫といくつかの気泡、そして内部に、大きな帯状の“カーテン”のような構造が見られます。これは、樹液が流れ重なった際に形成された境界面ではないかと推察されます。

この琥珀は、甲虫以外に特筆すべき内包物がなく、非常にシンプルな構造をしています。そのため、決して大きな個体ではないものの、この虫がひときわ目立ち、容易に確認できます。

こちらが気泡と思われる物体です。ミャンマー産のこの琥珀は「バーマイト」と呼ばれ、約1億年前の樹液が化石化したものです。気泡内部の空気は、外気とのガス交換が起こるため、さすがにすべてが当時のものというわけではないと思われます。それでも、ついロマンを感じてしまうのは私だけでしょうか。

もともと透明度の高い標本のため、背面から補助光を当てると、鮮やかなレモンイエローの色調が浮かび上がります。

補助光がなくても、なんとも鮮やかな色合いです。甲虫の存在は肉眼でも十分に確認できますが、細部まで精緻に観察したい場合は、30倍程度の高倍率ルーペをおすすめします。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。

左右幅は約18ミリです。

100円硬貨との比較です。甲虫は力が強く、樹液から自力で脱出しやすいため、琥珀ではあまり見られません(羽虫系が圧倒的に多い)。その点で、本標本はなかなか希少性の高い一品です。


価格:
商品ID:ot4307
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.8cm×1cm×厚0.4cm
商品説明:ちょっと珍しい甲虫を内包! 気泡も見られる、約1億年前の古き琥珀……ミャンマー産バーマイト(Burmite)
この商品は売却済みです。
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