こちらはミャンマー産の古い琥珀「バーマイト」です。内部には昆虫が閉じ込められています。高倍率のルーペを通して撮影しました。ご覧のとおり、昆虫の輪郭だけでなく、細部まで精緻に保存されています。
昆虫以外の内包物は多くなく、後方からライトを当てると、虫の姿が浮かび上がってきます。昆虫は肉眼でも十分に視認できる大きさです。
バーマイトは、古くは紀元後数世紀から、ビルマ(ミャンマーの旧国名)から中国への重要な交易品として珍重されてきました。最近になって、ロンドン自然史博物館の研究により、非常に古い琥珀であることが判明しました。なんと、約1億年前の樹液が化石化したものだとわかってきたのです。その内部に含まれる昆虫などの内包物も、当時のものである可能性が示唆されています。約1億年前といえば、大地を恐竜が闊歩していた時代です。
琥珀に包まれることで、外部環境から遮断され、酸化や腐敗が進みにくくなります。そのため、ご覧のとおり、通常では考えられないほど素晴らしい保存状態が保たれているのです。琥珀は「古代からのタイムカプセル」と呼ばれることがありますが、この写真をご覧になれば、その意味がおわかりいただけるのではないでしょうか。
特徴的な脚部や硬質の外殻なども見て取れます。
触角まで保存されています。
ほぼ生息時と変わらないであろう、極めて良好な保存状態を維持しています。
バックライトを当てつつ撮影しました。
バックライトをあてずとも、はっきりと昆虫の存在を確認できます。
左右19ミリほどあります。肉眼でも昆虫を視認できますが、ぜひ、高倍率のルーペを用いて御覧ください。肉眼で見るのとはまた違った世界が広がっています。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
100円玉とほぼ同じ大きさです。
価格:
商品ID:ot4128
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.9cm×1.3cm×厚0.3cm
商品説明:輪郭はもちろん、触角などの微細な組織も精緻に保存されている、恐竜時代の琥珀、バーマイト(Burmite)
この商品は売却済みです。
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