こちらはミャンマー北部の渓谷で採集された琥珀です。一般には「バーマイト」や「ビルマ琥珀」といった名前で知られており、ミャンマーの旧国名であるビルマに由来しています。この琥珀は、白亜紀中期のアルビアンからセノマニアン(約1億年前)に起源を持つ、非常に古いものとされています。世界的にも、これほど古い琥珀は数えるほどしか存在しません。内部には、ご覧のように羽虫が内包されています。
琥珀は、もともと樹木の樹液でした。これが地下深くに埋没し、長い年月をかけて固化したものが琥珀です。樹液に引き寄せられた虫が閉じ込められ、化石になることがあります。琥珀に守られることで、虫はほとんど傷つかず、まるで1億年前からタイムスリップしてきたかのような状態で保存されます。通常の環境では、これほど小さな虫や植物片は分解されやすく、化石として残ることはありません。そのため、琥珀は当時の環境を知るうえで貴重な手がかりとなります。
こちらには、黒く焼け焦げたような丸い物体が見られます。当時、この地域では頻繁に火災が発生していたと考えられており、バーマイトにはこのような黒い物体がよく内包されています。
バーマイトは、数ある琥珀の産地の中でも、多様な内包物を含むことで知られています。近年、ロンドン自然史博物館の研究により、白亜紀に起源を持つことが確認されました。
こちらは何でしょうか?円環状のループのような物体が見られます。こうした微細な内包物を観察するには、30倍以上の高倍率のルーペが必要です。選定方法については、コラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」をご覧ください。
ぜひ、この羽虫を探してみてください。羽には翅脈が残っています。琥珀に内包されていなければ、これほど良好な状態では残らなかったでしょう。
バックライトを当てて撮影しました。基質が透き通っているため、煌々と輝きます。
バーマイトからは、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類など、多種多様な植物が発見されています。非常に豊かな植物相が存在していたことがわかりますね。
左右17ミリほどあります。
100円玉との比較。恐竜時代の琥珀として名高い、ミャンマー産の琥珀「バーマイト」です。内部には、さまざまな植物片や羽虫が含まれています。ぜひ、高倍率のルーペを使ってご覧ください。
価格:
商品ID:ot4054
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.7cm×0.9cm×厚0.5cm
商品説明:様々な植物片と羽虫が内包!恐竜時代の琥珀として名高い、ミャンマー産の琥珀、バーマイト(Burmite)
この商品は売却済みです。
このウィンドウを閉じる