こちらはおよそ4000万年前の針葉樹の樹液が化石になったものです。一般に琥珀として知られています。内部にカイガラムシを内包している点にご注目ください。4000万年前というと、まだホモ・サピエンスはおろか類人猿さえも誕生していなかった頃です。そんな時代に棲息していた虫が琥珀に守られたことで、ほぼ無傷の状態で、現世にたどり着きました。
現世のバルト海がある一帯は、4000万年前には広大な樹林帯が広がっていました。そこに自生していた針葉樹の樹液が長い時をかけて化石になったものが、バルティックアンバーです。この地方の琥珀は有史以来、王侯貴族に装飾品として重宝されてきました。世界最古の宝石の一つと言われています。
光があたると琥珀の宝石としてのポテンシャルが花開きます。通常状態よりもさらに輝きを増し、まさに琥珀色に輝きます。
バルティックアンバーには、時々こうして虫が内包されることがあります。カイガラムシはバルティックアンバーに内包される虫としては比較的レアです。長い触角の節まで確認できます。ぜひ高倍率のルーぺを用いて確認してみてください。ルーペの選び方について、詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
内部には気泡も含まれています。
さらに拡大して撮影してみました。カイガラムシは現世にも棲息しており、カメムシ目に属します。長い口針を使い果実の汁を吸い上げることができます。こちらの写真でも鋭い口針を確認できます。
左右およそ9ミリ。
100円玉との比較。カイガラムシが内包されたバルティックアンバーです。
価格:
商品ID:ot3265
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:Baltic Sea
サイズ:0.9cm×0.7cm×厚0.2cm
商品説明:長い口針も確認できる!珍しいカイガラムシが内包されたバルティックアンバー(Amber)
この商品は売却済みです。
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