

こちらはマダガスカルから産出した白亜紀のオウムガイ化石です。ボールのように丸々とふくらんだフォルムが目を惹きます。当時の地球は温暖で、恐竜が陸上を闊歩していた時代です。海中ではアンモナイトと並び、このような頭足類が繁栄していました。表面は滑らかに研磨され、重厚な茶褐色の色彩が引き立っています。

中心の「臍(へそ)」から放射状に広がるラインは、殻の内部を区切る「隔壁」の跡です。アンモナイトの複雑な縫合線とは異なり、オウムガイのラインは緩やかなカーブを描く、シンプルな形状が特徴です。
隔壁の向きを見れば、アンモナイトとオウムガイを見分ける手がかりになります。詳しくはコラム「化石からアンモナイトとオウムガイを見分ける方法」をご覧下さい。

反対側の側面も、同様に美しい保存状態を保っています。オウムガイの英名「ノーチラス」は、ギリシャ語で「水夫」や「船」を意味する言葉に由来します。ジュール・ヴェルヌのSF小説に登場する潜水艦の名前としても知られています。殻の内部にある「気室」にガスと液体をため、浮力を調節して泳ぐ仕組みは、まさに天然の潜水艦です。光を受けると、ポリッシュされた表面が穏やかに輝きます。

重量は219グラム。アンモナイトと異なり厚みがあるため、手のひらにずっしりとした重みが感じられます。開口部が非常に大きく、オウムガイ特有のボリュームがよく分かります。オウムガイの殻は、成長するにつれて前の巻きを覆い隠す「包巻(ほうかん)」という巻き方をします。

側面から見ると、オウムガイ特有の、丸々と太った殻の厚みがよく分かります。白亜紀末の大量絶滅によりアンモナイトは姿を消しましたが、オウムガイの仲間は深い海へと生活の場を広げることで生き延びたと考えられています。現代までその姿を大きく変えずに保っているため、「生きた化石」と呼ばれます。

マダガスカル産の化石には、地殻変動による強い圧力を免れたものが多く、このように立体的な形状を保ったまま産出する例があります。

開口部をクローズアップしました。本来は空洞ですが、堆積物が充填された状態で化石化しています。ご注目いただきたいのは、殻の中央にある小さな穴の痕跡です。これは「連室細管」と呼ばれる構造です。この管を通じて、各小部屋のガスや液体を調整し、浮力をコントロールしていたと考えられています。
内部構造についてはコラム「アンモナイトやオウムガイの内部はどうなっていたか?」をご覧下さい。

直径最大部は約75ミリです。

100円硬貨との比較です。オウムガイ特有の、丸々と太ったボリュームある殻形をお楽しみください。全面が丁寧に研磨されて生み出された、深い飴色にもご注目ください。

こちらは白亜紀の海を遊泳するオウムガイの想像復元図です。

価格:
商品ID:an2730
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Madagascar
サイズ:直径7.5cm 厚4.5cm 219g
商品説明:ボール状にふくらむ厚い殻にご注目!連室細管の痕跡まで確認できるマダガスカル産白亜紀オウムガイ化石
この商品は売却済みです。
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