こちらは大きな蜘蛛(くも)が内包されたマダガスカル産のコーパルです。その他、虫が多数内包されています。(※こちらはクモ網カニムシ目に属する虫であるとの情報をお寄せいただきましたので、追記いたします。)
コーパルはしばしば琥珀と間違われることがありますが、琥珀とは異なる特徴をいくつか持っています。まず起源となった針葉樹の樹脂の年代が若いこと。コーパルは古くても100万年前程度の樹脂が化石化したものです。一方、琥珀は古いもので1億年以上前のものも存在します。コーパルの有名な産地と言えば、こちらの標本の産地であるマダガスカルやコロンビアなどが挙げられます。
またコーパルは採集される地域にもよりますが、一般的に薄黄色です。琥珀は空気に触れると、濃い飴色から褐色へと変化しますが、コーパルは余り変化しません。そのため、琥珀に比べると比較的薄く、透明度も高い傾向にあります。
透明度が高いため、ご覧のように虫のシルエットをはっきり見ることができます。
こちらには蚊の仲間と思しき虫が。
そして、この標本の主と言って良い、こちらのクモ。一対の鋏角(きょうかく)がはっきりと見えますね。
こちらもクモが。
御覧ください。よく見ると大きな蜘蛛の周りに小さな蜘蛛が多数います。
小さな蜘蛛を拡大。
コーパルや琥珀は主に針葉樹の樹脂が化石になったものです。樹脂とは幹に傷がつくと、その傷の周辺から流れ出てくる液体状の物質のことです。樹脂は空気に触れると揮発成分が気化することで徐々に固くなり、傷口を埋めるように固化します。動物の瘡蓋(かさぶた)と似た役割を持っているものと考えると分かりやすいかもしれませんね。
その樹脂の粘性が残されているうちに虫を取り込んだ固化し、土中に埋没し、堆積したものが、虫入りコーパル、あるいは虫入り琥珀と呼ばれます。コーパルと琥珀の違いは、前述の通り、起源となった樹脂の年代の違いです。
100円玉との比較。100円玉と比較すると分かるこの大きさ。大きい個体の多いマダガスカル産のコーパルのなかでは、かなり大きな部類である155ミリ。蜘蛛をはじめて多数の虫を内包しています。
価格:
商品ID:ot1816
時代:新生代(6600万年前 -- 現在)
産地:Madagascar
サイズ:15.5cm×3.5cm×1.4cm
商品説明:大きな蜘蛛が内包されたマダガスカル産の長いコーパル。その他、虫大勢内包しています。
この商品は売却済みです。
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