こちらはストロマトライトです。ストロマトライトとは藍藻類が光合成を行い酸素を生み出すプロセスで生まれた残留物が化石化したものと考えられています。
まだ地球上に酸素が少なかった先カンブリア時代前期に、藍藻類の活動のおかげで好気性の生物が住める環境が整ったと考えられています。そういう印象的なストーリーを持つストロマトライト(を作った藻類)ですが、先カンブリア時代末期頃になると、その数を徐々に減らしていきます。こちらの標本は新生代中期頃(始新世)の標本です。
古生代に入ると、藍藻類をエサにする生物が登場し、ストロマトライトも減少します。その頃にはすでに大量の酸素が生み出されていて、好気性生物が繁栄していました(好気性生物とは酸素を代謝してエネルギーを得る生物のことです)。とはいえ、ストロマトライトは全時代を通じて採集されていますので、いつの時代もシアノバクテリアは活動し続けていたという証拠でもあります。もちろん現世にもストロマトライトを生み出す藍藻類(シアノバクテリア)は存在しています。
シアノバクテリアは日中に光合成を行い、夜間に粘着物質を出して砂泥を固定します。その繰り返しで代謝物であるストロマトライトは互層構造を持っています。
幾重にも層が繰り返されていますね。幾度となく光合成と代謝が繰り返された履歴が石に刻まれているとも言えます。
表面は磨かれ光沢を持っています。いわゆるカボション。
100円玉との比較。比較的新しい時代(始新世)のストロマトライトです。シアノバクテリアの活動履歴である互層がいたるところで見られる良質品です。
価格:
商品ID:ot1776
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:Wyoming, U.S.A.
サイズ:6.2cm×3.6cm×3cm
商品説明:比較的新しい時代(始新世)のストロマトライト(Stromatolite)。シアノバクテリアの活動履歴である互層がいたるところで見られる良質品
この商品は売却済みです。
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