こちらはハンガリー産のメノウです。しかもストロマトライトが含まれている、珍しい標本です。
基本的にはメノウということになるのでしょうが、中央付近にある環状の模様はストロマトライトだと考えられています。
アップしてみましょう。層状になっているのがお分かりでしょうか。やや暗いバンドと明るいバンドの互層であることが分かります。そもそもストロマトライトとは何でしょうか。簡単にはシアノバクテリアという藍藻類が光合成を繰り返した活動の履歴が化石化したものと言えます。
ストロマトライトの特徴として、このような互層の構造が見られます。
表面は丁寧に磨かれ平らになっています。ストロマトライトは磨かれた標本が多いのは、この互層の模様を見たいがためです。
ちなみに光合成の活動履歴というのは、藍藻類が日中に光合成を行い、夜間には泥などの堆積物を粘液で固着させることを繰り返す、というものです。まさに日夜繰り返しその活動をするため互層ができあがります。
ストロマトライトのもととなった藍藻類は先カンブリア時代の前半に大繁栄しますが、末期頃には藍藻類をエサとする生物が現れ、徐々に数を減らしていきます。とはいえ、絶えることなく現世にも棲息しています。
それにしても美しい朱です。
比較的地味な色合いの標本が多いストロマトライトのなかで、圧倒的な派手さを持っています。
磨かれていない箇所もあります。未研磨の状態だと互層構造が見えにくいのです。
確かに変わり種ではありますが、ストロマトライトのコレクションを完成させる上で、ぜひ加えていただきたいピースです。
100円玉との比較。互層の模様が多数散見されるストロマトライトを含むメノウです。珍しいハンガリー産。
価格:
商品ID:ot1774
時代:Unknown
産地:Hungary
サイズ:6.6cm×5.4cm×3.2cm
商品説明:互層の模様が多数散見されるストロマトライトを含むメノウ(Agate)。珍しいハンガリー産。
この商品は売却済みです。
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