

このステンドグラスのような模様を持つ石は、「アンモライト」と呼ばれる、カナダ・アルバータ州で産する、希少な宝石です。このクラック模様は、コレクターの間で「ドラゴン・スキン(竜の鱗)」と呼ばれ、高く評価されています。約8000万~7000万年前の地層(ベアパウ層)の中で、堆積した土砂の重みや地質的な圧力を長い時間受け続けた結果、生まれたものです。砕け散ることなく、宝石層が美しくひび割れ、その隙間に鉱物が入り込むことで、「竜の鱗」に例えられるファンタジーの世界のような美しい景観が形成されました。

アンモライトの輝きは、真珠と同じ「アラゴナイト(霰石)」という鉱物の薄い層から生まれます。燃えるような「赤」と瑞々しい「緑」の対比は、実は内部の薄膜の「厚み」の違いによるものです。赤い輝きは層が厚い部分、緑(まれに青系)はより層が薄い部分で、光の干渉によって発生します。

カナダの先住民ブラックフット族は、この輝く石を「イニスキム(バッファローの石)」と呼び、飢饉から部族を救う聖なる守護石として大切にしてきました。遊色層は薄く脆いため、表面には樹脂によるコーティングが施されています。

このピースは、かつて北米大陸を南北に分断していた「西部内陸海路」という巨大な海に生息していたプラセンチセラスという頭足類(アンモナイトなど)の殻の一部でした。現在ではカナダの乾燥した大地ですが、白亜紀には首長竜やアンモナイトが泳ぐ豊かな海だったのです。

側面から撮影しました。ご覧のように遊色層は極めて薄く、1ミリもないほどです。

裏面です。落ち着いた暗色の質感は、このアンモナイトを数千万年包み込んできた「頁岩(けつがん)」などの母岩(細かな泥が固まってできた岩石)の名残です。

横幅は左右約32ミリほどあります。「竜のうろこの化石だ!」と言われれば、思わず信じてしまいそうなほど、流麗な輝きと見事なクラックが入っています。

100円硬貨との比較です。アンモライトは1981年に国際宝石貴金属連盟(CIBJO)に宝石として公式認定された、比較的新しい宝石です。化石らしい風格を保ちつつ、光が当たれば現代的な鮮烈な発色を見せる……この時代を超えた対比こそが、アンモライト最大の魅力。3センチ四方のコインほどのサイズの中に、白亜紀という巨大な時代の記憶が封じ込められています。ぜひ、あなたのコレクションにこの贅沢な「時間の断片」を迎え入れてみてください。

白亜紀後期の海を遊泳していた、プラセンチセラスの想像図です。この殻の一部がこうしてピースとなったと考えられています。


価格:
商品ID:al474
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Alberta, Canada
サイズ:3.2cm×3cm×厚0.4cm
商品説明:The・ドラゴンスキン!鮮烈な赤と見事なクラックをまとったアンモライト(Ammolite)のピース
この商品は売却済みです。
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