

こちらは北米ロッキー山脈東側斜面で採取された、有機起源の宝石、アンモライトです。「有機起源」とはどういう意味でしょうか。有機、すなわち生物に関係しているということです。アンモライトは、もともと、約8000万年前頃に生息していたプラセンチセラスというアンモナイトの殻でした。長い時間をかけて化石化したものが、現在の姿なのです。
一般的に、宝石の大半は鉱物起源です。ダイヤモンドやサファイアなどがその代表です。しかし、アンモライトや真珠、琥珀のように、まれに生物由来の宝石も存在します。

生物起源で美しい物質は多くありますが、実際に「宝石」として公式に認定されているものは、ほんのわずかです。
アンモライトは、1981年に世界宝石連盟(CIBJO)によって公式に宝石として認定されました。それ以降、本格的な商業採掘が進められ、2022年にはカナダ・アルバータ州の「州の化石」にも指定されています。

こちらの標本には、まるでステンドグラスのようなユニークな割れ目が見られます。このような模様は「竜の鱗」あるいは「ドラゴンスキン」と呼ばれ、コレクターの間で高い人気を誇ります。
アンモライトが採掘される地域には、いくつかの地層が存在し、比較的浅い「K層」と呼ばれる地層からは、こうしたクラックの入った化石が発見されます。それより深い「ブルーゾーン」と呼ばれる地層では、亀裂が少なめになると言われています。
どちらにも、それぞれ特有の魅力があります。

このようにキラキラと輝くのは、表層にアラゴナイトからなる薄膜が保存されているためです。この薄膜に光が当たると、薄膜干渉が生じ、一部の色だけが選ばれて反射することで、美しい色彩(分光現象)が現れます。
ただし、この遊色層は非常に薄く脆いため、保護を目的として、表面には薄く樹脂がコーティングされています。

アンモライトのピース(断片)の裏面には、褐色の頁岩が露出しているのが特徴です。

厚みは約4ミリほどあります。この頁岩は比較的硬く、モース硬度は4前後です。丁寧に取り扱えば、破損する心配はありませんのでご安心ください。
ただし、表面の樹脂は高温に弱いため、直射日光が当たる場所での保存・展示は避けてください。

左右の幅は約23ミリほどです。

100円硬貨とほぼ同じ大きさです。ドラゴンスキンが見られる美しいピースです。

価格:¥7,900
商品ID:al466
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Alberta, Canada
サイズ:2.3cm×2.2cm×最厚部0.4cm
商品説明:人気のドラゴンスキンタイプ!細やかなクラック模様が、まるでステンドグラスのよう。カナダ・アルバータ州産の宝石、アンモライト(Ammolite)のピース
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