

こちらは、中生代白亜紀の樹木の樹脂が化石化した、ミャンマー産の琥珀「バーマイト」です。約1億年前、恐竜たちが大地を闊歩していた時代の樹液が化石化したもので、現生の松ヤニとは異なり、主にアローカリア(ナンヨウスギ)科に近い樹木から生み出されたと考えられています。
極めて古い琥珀であることに加え、内包物が豊富に見られることから、コレクターに非常に高い人気を博しています。また硬度が高く、宝石としての価値も評価されており、古くから中国との交易品として珍重されてきた歴史があります。

本標本は、とりわけ内包物が豊富な個体です。内部には、ご覧のように、おそらく植物片と思われる黒みを帯びたものが多数見られます。バーマイトの起源となった舞台は、デルタ、つまり河川が海へと注ぎ込む湿潤な環境であったと考えられています。
そのため、樹脂が地表や水辺へ流れ込み、周囲に存在していた植物片、微細な有機物、ときには小さな昆虫などを取り込みながら固化していったと考えられます。本標本に見られる黒色の内包物も、そうした当時の環境を物語る手がかりのひとつといえるでしょう。

特に、バーマイトには水成由来の内包物を含むものもあるとされ、単なる森林内の樹脂化石ではなく、水辺や湿地、河川周辺の環境とも深く関わりながら形成されたことを示唆しています。
本標本に見られる、もごもごとした丸みを帯びた内包物も、バーマイト特有の特徴のひとつです。有名な琥珀産地であるバルト海産の琥珀にはあまり見られないタイプの内包物であり、水成由来である可能性も考えられます。

樹脂の流れが作り出したマーブル模様のようなグラデーションが面白い部分です。当時、樹液が滴り落ちては重なり、ゆっくりと固まっていった過程が可視化されているようです。

バックライトを当てると、内包物のシルエットがさらに明瞭に浮かび上がってきます。

指で表面をなぞると非常になめらかで、つるつるとした質感が伝わってきます。

微細な部分に目を向けると、小さな気泡のような丸い影が見て取れます。これは、堆積時に地中深くで樹脂内部の水分や空気が加熱・加圧され、弾けた痕跡である可能性もあります。気泡内部に白亜紀の空気が残されているかは定かではありませんが、想像をかき立てられる光景です。

琥珀は、古く中国で「虎魄(こはく)」とも記され、虎の魂が地中に入って石になったものと考えられていました。本標本の黒色内包物がつくる縞状のパターンを見ると、その名の由来を思わせるものがあります。

左右約15ミリです。

100円硬貨との比較です。虎柄のような黒色の内包物に彩られた、個性的なバーマイトです。

約1億年前の白亜紀の森の樹脂が滴る様子を描いた想像復元図です。


価格:
商品ID:ot4515
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.5cm×0.9cm×厚0.4cm
商品説明:「虎柄」のように見える、個性的なパターンにご注目!豊富な内包物に彩られたミャンマー産琥珀、バーマイト(Burmite)
この商品は売却済みです。
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