

本標本は、ミャンマー北部で産出する琥珀「バーマイト(Burmite)」です。約1億年前、白亜紀の森で分泌された樹脂が、長い年月を経て化石化したもの。琥珀は宝石である以前に、当時の自然や生命をそのまま保存した“時のカプセル”として、古生物学的に非常に重要な存在です。
こちらの標本には虫が内包されているだけでなく、特徴的な網目状の植物片が見られます。

そして、その植物片(おそらく葉っぱの一部)は、こんなにも大きい。まるで、この植物片を包み込むために琥珀が形成されたかのような、印象的な標本です。その他には目立った内包物がなく、かつ透明度が高いため、虫と植物片の姿がいっそう際立ちます。

この植物片の保存状態がまた凄い。琥珀に包まれると、酸化や風化の影響を受けづらくなり、分解が進みません。結果として、有機物であるにもかかわらず時が止まったかのような、驚くべき精緻な保存状態を維持できているのです。琥珀はもともと樹液が化石化したものですが、バーマイトにおいては、その形成年代は何と約1億年前です。地層からは約9,800万年前のジルコン鉱物も見つかっており、年代測定の裏付けが取れている点もミャンマー琥珀の信頼性を高めています。

まるで指紋のように見えてくる。生命の不思議が、この模様の中に詰まっていますね。我々と植物は同じ生物ですが、形態は大きく異なります。ただ、こうして一部を切り取ってみると、非常に似通った部分が存在する。進化の妙を感じてしまうのは私だけでしょうか。

その木の葉と思われる植物片の上に重なるように位置しているのが、こちらの虫です。種類までは判然としませんが、長い脚が複数見て取れます。ミャンマー琥珀からは、昆虫やクモ類、植物、菌類、さらには脊椎動物まで、1,000種以上が記載されています。恐竜の羽毛断片が見つかったことでも知られ、進化史を語るうえで欠かせない資料群です。

補助光を当てないで撮影すると、非常に深い飴色を呈します。光を受けると色が変化する様は、まさに世界最古の宝石の名にふさわしい美しさ。特に、黄色から赤褐色へと移ろう色合いはミャンマー琥珀らしい特徴です。

古代からのタイムカプセルという高い保存性と、生物由来の宝石の一つとされる美観を兼ね備えた、気高い存在です。

サイズは約1.5cm×1cm、厚み約0.4cmとコンパクトですが、見所の多い一品です。

写真は100円硬貨との比較です。細部をじっくり観察する楽しみもあり、遠目で眺めてその美しさを堪能するのも良し。楽しみ方はあなた次第です。


価格:
商品ID:ot4376
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.5cm×1cm×厚0.4cm
商品説明:網目状の植物片に心を奪われる……透明度の高い、美しい飴色が魅力のミャンマー琥珀・バーマイト(Burmite)
この商品は売却済みです。
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