

こちらは、天然のアメシスト原石です。アメシストは鉄分をわずかに含むことで紫色を帯びる水晶で、その深みのある色彩は古くから人々を魅了してきました。語源は古代ギリシア語の「酔わない(a-methystos)」。お守りとしても親しまれ、長い歴史の中で“精神を整える石”として大切にされてきました。

和名「紫水晶」と呼ばれるこの石は、淡いラベンダーから深紫まで、実に豊かな表情を見せます。シベリア、スリランカ、ブラジルなど世界各地で産出されますが、本標本は良質なアメシストの産地として知られるブラジル産。下部には無色透明に近い水晶、その上に紫のアメシストが美しく育つ、教科書的な成長過程が分かる一点です。

アメシストはジュエリーとしても高い人気を誇りますが、原石のままでもここまで強い存在感を放ちます。紫の濃淡が織りなすグラデーションは単調ではなく、光が当たる角度によってまるで表情を変えるかのよう。天然原石ならではの“生きた色彩”と、有機的な造形美を心ゆくまで楽しめます。

ブラジル産アメシストの多くは、火山岩にできた大規模な晶洞内部で結晶がじっくり育ったもの。本品もその典型例で、岩の内部から結晶群が盛り上がるように形成された迫力ある景観が魅力です。産状の美しさまで感じられる、標本として価値の高い一点です。

こちらは、結晶が育ってきた岩側の部分です。母岩との境界がよく分かり、産状を読み取れる点も標本として嬉しいポイントです。

左右は約6センチ。飾りやすく、存在感も十分にある、扱いやすいサイズ感です。

100円硬貨との比較です。典型的な晶洞タイプで、透明感ある水晶とアメシストが絶妙に混じり合う、美しいバイカラーの個体です。眺めるほどに引き込まれる魅力を持った、コレクション性の高い一品です。

価格:¥3,300
商品ID:ot4320
時代:Unknown
産地:Brazil
サイズ:6.2cm×4.3cm×高4.5cm
商品説明:典型的な晶洞タイプ……水晶とアメシスト(Amethyst)が溶け合うように共生した、麗しい一点
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