

こちらは神戸層群から採集された、ムカシブナ(Fagus stuxbergii)の葉化石です。ムカシブナは古代のブナ属に属し、温帯性の広葉樹の仲間と考えられています。ご覧のように葉脈が明瞭に残る、美しい標本です。

葉の主脈(中央の太い葉脈)と側脈が、くっきりと保存されています。

側脈は放射状に広がり、一部には鋸歯(葉縁のギザギザ)も確認できます。

裏面の様子です。一部に植物と思われる部分的な化石が見られます。

側面から撮影しました。神戸層群は約3,800万年前~3,100万年前(新生代・始新世末から漸新世)に、現在の兵庫県神戸市や三田市、淡路島北部などに広がって堆積した地層の総称です。
この一帯には「古神戸湖」と呼ばれる巨大な湖が存在していました。湖のまわりには、カエデ・ケヤキ・ブナ・ナナカマドなどの温帯性樹林に加え、メタセコイアのような亜熱帯性の植物も共存していたことが分かっています。
神戸層群からは保存状態に優れた化石が数多く産出し、本標本のように葉脈まではっきりと残る例も見られます。近年では「ザイサンアミノドン」と呼ばれる大型のサイの仲間の化石も発見されました。古代のサイが、豊かな植物をゆったりと食んでいた姿が目に浮かぶようです。

葉本体の長さは約8センチ、母岩を含めると10センチ弱です。

100円硬貨との比較写真です。かつて存在した古神戸湖の遺産、ムカシブナの上質な化石です。


価格:¥2,980
商品ID:ot4261
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:兵庫県 日本
サイズ:本体8cm 母岩含め全体9.8cm×4.6cm×厚2.2cm
商品説明:国内化石マニアックシリーズ!かつて存在した古神戸湖の遺産……ムカシブナ(Fagus stuxbergii)の上質化石
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