こちらは、古生代シルル紀に姿を現し、デボン紀初期にかけて繁栄した初期の頭足類、ゴンフォセラスです。外見は一見するとオルソセラスによく似ていますが、比べてみると殻はより短く、急速に膨張し、全体として丸みを帯びているのが分かります。
中央に黒く見える筋は、連室細管(れんしつさいかん)の可能性があります。連室細管は殻の内部に並ぶ小部屋をつなぎ、海水やガスを出し入れして浮力を調整する役割を果たしていたという説があります。
オルソセラスもゴンフォセラスも、ともにオウムガイの仲間で、直線的な殻をもつ点で共通しています。出現の時代はおおよそ同じ頃ですが、オルソセラスのほうがやや古いと考えられます。同じオウムガイ類であっても、殻がまっすぐに伸びる「直線型」と、短くふくらむ「膨張型」とで、異なる進化の傾向が見られます。
同じ頭足類でも、やや新しい時代に現れたゴニアタイトとは系統が異なります。ゴニアタイトはのちに繁栄するアンモナイトの祖先であり、殻の形態もオルソセラスやゴンフォセラスとは大きく異なっています。
裏面はほぼ平らにカットされており、標本を安定して平置きできるように加工されています。
左右の幅は約54ミリあります。
100円硬貨との比較写真です。こちらは、短く丸みを帯びた殻をもつ古代のオウムガイの仲間、ゴンフォセラスの化石です。
古生代を代表する頭足類であるオルソセラス、ゴンフォセラス、ゴニアタイトの形態的な違いを、イラストにしました。参考にしてください。
価格:
商品ID:ot4247
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Morocco
サイズ:5.4cm×3.5cm×厚1.1cm
商品説明:短く丸みを帯びた殻をもつ、古代のオウムガイの仲間……ゴンフォセラス(Gomphoceras)の化石
この商品は売却済みです。
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