こちらはミャンマー北部フカワン渓谷から採集された、約1億年前(アプチアン末からセノマニアン初期)の琥珀です。高倍率のルーペでのぞくと、美しい気泡が見られます。この地域の琥珀はビルマ琥珀、あるいは「バーマイト」と呼ばれ、その形成年代の古さからコレクターに高い人気を博しています。
バーマイトは多種多様な内包物を含み、当時の生態系を鮮やかに保存しています。
後方から補助光を照らしつつ撮影しました。ご覧のように透明度が高く、細かな気泡を含んでいます。この気泡が白亜紀当時のものかどうかは不明です。さすがに空気の交換などが行われていてもおかしくありませんが、バーマイトには夢を見てしまいますね。まさにロマンの塊です。
ルーペを通して琥珀の内部を旅していると、虫に出くわしました。種類までは分かりませんが、長い足を折り曲げていることが分かりますね。琥珀はもともと樹液だったものが固化したものです。バーマイトが形成された森は、熱帯雨林に近い環境だったと考えられています。この森は河川、湖、ラグーン(※)、湾などに囲まれていたと考えられています。それゆえ、こうした虫だけでなく、海洋性の生物の痕跡、たとえば貝殻などが含まれることもあるとされています。
※ラグーンとは海岸近くの浅瀬を指します。有明海、オーストラリアのグレート・バリア・リーフなどが該当します。
こちらには比較的大きなインクルージョン(内包物)が見られます。動物由来にしては、明瞭な特徴がありませんし、植物だとしても種類までは特定できませんでした。
こちらは虫の一部でしょう。琥珀にはこうした虫の部分化石がよく見られます。内部に取り込まれたもろい虫は、徐々にバラけることがあります。正常なポーズで見つかるものは非常に少ない傾向にあります。
こちらには天の川のような気泡の集合が見られます。
こちらには、おそらく植物片の一部と見られるインクルージョンが見られます。複雑に絡み合った繊維質が明瞭に保存されています。
バックライトをあてながら撮影しました。バーマイトは形成年代が古い琥珀でありながらも、ご覧のように非常に透明度が高い個体が含まれています。
補助光なしでもご覧のように美しい個体です。
左右で約17ミリあります。
100円玉との比較です。透明度が高く、気泡や多様な内包物を含むバーマイトです。約1億年前と言われる環境を包み込んだ、ロマンあふれる琥珀です。
価格:¥4,600
商品ID:ot4182
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.7cm×1.2cm×厚0.4cm
商品説明:気泡多数!約1億年前と言われる環境を包み込んだ、ロマンあふれる琥珀、バーマイト(Burmite)
このウィンドウを閉じる