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ガノイド鱗が美しく光る!初期の浮き袋を備えた、ペルム紀の古代魚 パレオニスカム・フレイエスレベニ(Palaeoniscum freieslebeni)の化石/古生代ペルム紀(2億8900万 -- 2億5100万年前) 化石セブンスマホ専用サイト


こちらは、ギリシャ語で「古いタラ(魚)」を意味するパレオニスカム(Palaeoniscum)という絶滅古代魚です。1918年、フランスの博物学者アンリ・マリー・デュクロテ・ド・ブランヴィルによって命名されました。

パレオニスカムはペルム紀中期から後期にかけて生息し、ヨーロッパや北米などで化石が発見されています。本標本は種小名 フレイエスレベニ(freieslebeni)というドイツ産の模式種です。

恐竜が繁栄した中生代よりも前の時代にあたる古生代の魚類化石は、産出量が非常に限られており、コレクション価値の高いものです。本標本は、その中でも特徴的なガノイド鱗が鮮明に保存された、上質な標本です。


左側が頭部、右側が尾部です。パレオニスカムは大きくても全長30センチほどに満たない中型の魚で、流線型の体と深く二叉した尾びれを持っていました。高速で泳ぎ、獲物を積極的に襲うハンターだったと考えられています。

最大の特徴は、口とつながった空気嚢(くうきのう)を備えていたことです。袋のような器官に空気をため、浮力を得るしくみで、まるで魚にとっての「天然の浮き輪」でした。

ただし、現代の魚が持つ浮き袋(ガス嚢)とは違い、呼吸器と独立していなかったため、浮力の微調整はできませんでした。そのため現代の魚のように自在に上下することは難しかったと考えられます。それでも当時としては非常に先進的な構造で、ほかの魚よりも狩りが得意だった可能性があります。


パレオニスカムの体は、ガノイド鱗と呼ばれる硬く光沢のある鱗で覆われていました。ガノイド鱗はエナメル質に似た物質「ガノイン」でコーティングされており、菱形の板状の鱗が鎧のように重なり合う仕組みをもっています。そのため、外敵から身を守るための強固な防御力を備えていたと考えられます。

ただし、これほどまでに明瞭に鱗が保存されている標本は決して多くはありません。本標本が優れた保存状態を保っているのは、非常にきめ細かな銅頁岩に埋もれ、酸素の乏しい環境(嫌気性環境)で化石化が進んだからです。採集から約35年が経過した現在でも、当時のままの美しい保存状態を保っています。


鱗は体のほぼ全体にわたって保存されており、当時の姿をよく伝えています。


現生の多くの魚が持つ円鱗や櫛鱗(しつりん)と比べると、まったく異なる雰囲気をしています。


鱗は尾びれの手前まで残っており、尾びれの輪郭もうっすらと確認できます。


この標本には、採集当時の詳細なメモが残されています。内容をまとめると、次のとおりです。

・パレオニスカム・フライエスレベニ(Palaeoniscum freieslebeni)……ブランヴィル命名(1818年)
・時代:ペルム紀(約2億5,000万年前)
・層位:Zechstein 第1層
・産状:銅頁岩(Kupferschiefer)
・採集地:ドイツ・テューリンゲン州 Bad Liebenstein 近郊 Glücksbrunn
・採集者:Cyplik 氏
・採集日:1990年10月6日

このように、産地・地層・採集者・日付まで正確に記録されている化石は珍しく、標本の価値をさらに高めています。産出した銅頁岩(Kupferschiefer)はペルム紀後期の代表的な堆積層で、黒色を帯びた岩石として知られ、魚類や爬虫類の化石を数多く含んでいます。


側面から撮影しました。この地域の石の多くは、自然にこのようにプレート状に割れるため、板状になっています。丁寧にお取り扱いください。


本体の直線計測で約12センチ強あります。


100円硬貨との比較写真です。特徴的なガノイド鱗が見事に保存された、ペルム紀の古代魚パレオニスカムの模式種です。


パレオニスカムの復元図です。

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価格

商品ID:ot4141

時代:古生代ペルム紀(2億8900万 -- 2億5100万年前)

産地:Glucksbrunn, Bad Liebenstein, Thuringen, Germany

サイズ:本体直線計測12.5cm 母岩含め全体16.5cm×7cm×厚0.8cm

商品説明:ガノイド鱗が美しく光る!初期の浮き袋を備えた、ペルム紀の古代魚 パレオニスカム・フレイエスレベニ(Palaeoniscum freieslebeni)の化石

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