こちらは、古代の絶滅哺乳類、メリコイドドン(Merycoidodon)の歯化石です。
メリコイドドンの名前は”反芻する動物”を意味します。反芻動物であるラクダの歯に似ていたことから、そのような名付けられたのですが、なんと、実際には反芻はしなかった、と考えられています。
反芻とは、一度胃に送った食物を口内に戻してもう一度噛むことを繰り返す行為のことです。少ない植物の栄養を効率的に摂る狙いがあります。現世のラクダやウシは反芻を行うことで、栄養の吸収を効率的に行うことができます。
この歯化石の持ち主、メリコイドドンは寒冷化が進んでいた新生代中期に北米で大繁栄を遂げた一大グループです。気温の低下により植物が不足し、植物食動物の生存競争は激しさを増していました。メリコイドドンはご覧のように強靭な歯を持っていたため、硬い草木をバリバリと捕食することができたのでしょう。大繁栄を遂げた大きな要因の一つとされています。
最終的には北極圏近くまで勢力を伸ばしました。
歯根と顎骨の境界付近を撮影。大勢力を築いたメリコイドドンでしたが、本当に反芻ができる現世のラクダやウシの祖先の登場ともに、徐々に勢力を減らし、およそ400万年前までには絶滅しました。
およそ2センチ四方の化石です。
価格:
商品ID:ot3182
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:South Dakota, U.S.A.
サイズ:2.1cm×2cm×厚1.3cm
商品説明:現世のラクダやウシと勢力争いをしていた、絶滅哺乳類、メリコイドドン(Merycoidodon)の歯化石
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