このキャタピラーのような模様を配する物体は中生代白亜紀に生息していたオウムガイの化石です。
オウムガイはアンモナイトやゴニアタイトと同じ頭足類と呼ばれるグループに属する海棲生物です。古生代から現世まで命脈をつなぐ極めて長生きの生物でもあります。頭足類とは、文字通り、頭から多くの足が生えている生物のことで、アンモナイト、オウムガイ、ゴニアタイトのほか、現世のイカやタコなども含まれています。
開口部の断面をご覧いただきましょう。アンモナイトやゴニアタイトと異なり、オウムガイは総じて分厚い殻体を持っています。角度によっては球体に見えることがあるほど分厚さと丸みがあります。
またオウムガイの殻の構造は他の頭足類のそれと比較すると、非常にシンプルです。原始的な特徴を現生種も維持しており、アンモナイトなどと比べると古生代からあまり進化していないようにも見えます。そうでありながら、アンモナイトが超えることができなかった白亜紀末期のKT境界線を乗り越え、現世までグループとしての命をつないでいることに生物の不思議さを感じます。あからさまな進化が必ずしもグループとしての長い命脈につながらないところに、人智を超えたものを感じるのは私だけでしょうか。
コロコロと可愛らしいオウムガイです。
直径最大部4センチ。
100円玉との比較。様々なブラウンを呈する、可愛らしいオウムガイの化石です。
価格:
商品ID:an2311
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Madagascar
サイズ:直径4.1cm 厚2.7cm
商品説明:コロコロとした丸みが愛らしい、マダガスカル産のオウムガイ(Nautilus)の化石
この商品は売却済みです。
このウィンドウを閉じる